歯磨きは1日何回?
〜最新の研究から読み解くベストな回数とコツ〜

日々の診療で、よくいただく「先生、歯磨きって結局、一日何回するのが正解ですか?」というご質問をよくいただきます。朝晩の2回という方もいれば、毎食後必ず3回磨くという方もいらっしゃいますよね。
今回は、歯科の研究論文をもとに、虫歯予防に最適な「歯磨きの回数」と、忙しい方でもできる「効果的な裏技」について分かりやすくお話しします。
目次
歯磨きは1日最低2回!
結論から申し上げると、虫歯を予防するなら、“1日最低2回”は歯磨きをすることが大切です。
イギリスで行われた大規模調査(*1)によると、「1日2回以上歯を磨く人」は、「1日2回未満の人」に比べて、虫歯の経験が27%も少ないことが明らかになっています。
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注意が必要な方
ただ、虫歯のリスクは個人差があり、特に以下の方は歯に汚れがつきやすく、注意が必要です。
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さらに虫歯予防するなら
フッ素入りの歯磨き粉を使用
「お昼の歯磨きはやらなくてもいいの?」と考える人もいるかもしれません。
実は、さらに虫歯を予防したい場合は、「1日3回」フッ素入りの歯磨き粉を使用するが非常に効果的です。
スウェーデンの研究(※2)では、1日2回ブラッシングをするよりも、1日3回フッ素を取り入れたほうが、唾液や歯垢(プラーク)の中にフッ素が長くとどまり、虫歯予防効果が高まることが証明されています。
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歯磨きはいつやるのが良い?
歯磨きで大事なのが時間帯。特に「夜寝る前の歯磨き」はとても重要です。
寝ている間は唾液量の分泌量が低下するため、口の中の細菌が急激に繁殖しやすい時間帯です。寝る前にしっかりと汚れを落とすことが、虫歯や歯周病を予防するコツです。
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歯磨き後の
うがいし過ぎに注意!
せっかく歯磨き粉を使っても、うがいをし過ぎてしまうと、虫歯予防の成分が流れ出てしまいます。実際、医学論文(*1)によると、「たくさん水でゆすぐ人」の方が虫歯の本数が多いことも報告されています。
歯磨き粉を使って歯磨きをした後は、少量の水(10〜15mL:ペットボトルのキャップ1杯)でゆすぐのがポイントです。
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歯磨きをサボるとどうなる?
毎日のお仕事や家事、育児。「今日はヘトヘトで、歯を磨かずにそのままベッドに倒れ込みたい…」そんな夜、誰にでも一度や二度はありますよね。
たまにはサボりたくなるお気持ちはとてもよく分かります。しかし、歯磨きを怠ると、お口の中では私たちが想像している以上のスピードで虫歯や歯周病が進行していきます。
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24時間後: 細菌の塊(プラーク)が増殖し、歯を溶かす酸を出す。
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数日後: 歯肉炎による出血や、強い口臭が発生する。
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2〜3日後: 歯磨きでは落とせない「歯石」に変わり、虫歯・歯周病のリスクが上昇。
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まとめ
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最低限のルール: フッ素入り歯磨き粉で「1日2回以上」しっかり磨く。
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忙しい時の裏技: フッ素入り歯磨き粉を使用するのを忘れずに。
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鉄則: 歯磨き後のうがいは「少量の水で1回だけ」
当院では、患者様一人ひとりのライフスタイルに合わせた無理のないケア方法をご提案しています。「私の今の磨き方で大丈夫かな?」「自分に合った歯磨き粉を知りたい」という方は、ぜひお気軽に当院の定期検診にお越しください。
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(参考文献)
*1:Ashley PF, Attrill DC, Ellwood RP, Worthington HV, Davies RM. Toothbrushing habits and caries experience. Caries Res. 1999 Sep–Oct;33(5):401–402.
*2:dström A, Birkhed D. Effect of a third application of toothpastes (1450 and 5000 ppm F), including a ‘massage’ method on fluoride retention and pH drop in plaque. Acta Odontol Scand. 2013 Jan;71(1):50–56.
