閉塞性睡眠時無呼吸症候群の種類
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)は気道が狭くなり、呼吸が止まる(浅くなる)病気ですが、特徴の異なるいくつかの種類があります。
ここでは、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の種類について、解説致します。
種類と特徴
閉塞時睡眠時無呼吸症候群(OSA)には、以下の3種類があります。
- 体位依存性OSA
- REM関連OSA
- 無呼吸優位性OSA
種類 | 病状 | 特徴 |
---|---|---|
体位依存性OSA | 比較的軽度の傾向が多い。 |
|
REM関連OSA |
|
|
無呼吸優位性OSA | 重症の傾向が多い。 |
|
体位依存性OSA
寝るときの姿勢は呼吸に影響します。特に仰向けで寝ている場合、舌がのどの奥に沈み込みやすく、気道が狭くなりやすい傾向があります。
実際、体位依存性OSAの場合、仰向けで寝ると横向きの姿勢と比べ、病状が2倍以上悪化するという結果報告もあります。
体位依存性OSAは全体の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)のうち、アジア人で約70〜80%(欧米人では約50〜60%)といわれ、日本人の多くの症例が該当します。
また体位依存性OSAは他の種類と比べて、マウスピース治療の治療効果が良いという報告があります。マウスピース治療と併せて、寝るときの姿勢(横向き)を工夫すると良いでしょう。
REM関連OSA
睡眠にはノンレム睡眠とレム睡眠という2種類の睡眠の段階があり、睡眠の深さが周期的に変化します。
REM(レム)睡眠の時期は気道に関連する筋肉の動きが低下するため、無呼吸や低呼吸になりやすい傾向があります。
REM関連OSAの場合、REM睡眠の時期で症状が過度に悪化し、循環器疾患やメタボリックシンドローム、糖尿病の危険性を高める可能性があるといわれています。
無呼吸優位性OSA
睡眠時無呼吸症候群は睡眠中に呼吸が止まる(無呼吸)または呼吸が浅くなる(低呼吸)病気です。
無呼吸優位性OSAの場合、低呼吸よりも無呼吸が明らかに多く、他の種類と比べて死亡率が高いと報告されています。
(関連記事)