入れ歯の種類
薄くて丈夫な入れ歯(金属床義歯)
入れ歯の違和感でお悩みの方は多いのではないでしょうか。実は、入れ歯の違和感には、入れ歯の厚みや大きさが関係しています。通常の入れ歯はプラスチック製のため、薄くすると割れてしまいます。
一方で、金属製の入れ歯は通常よりはるかに薄く、違和感が少ない利点がございます。
ここでは、薄くて丈夫な入れ歯について、詳しくご紹介致します。
目次
金属製の入れ歯
金属床義歯とは?
金属床義歯とは、特殊な金属を組み込んだ入れ歯です。
金属と聞くと、「目立つのでは?」、「違和感が強そう…」と感じるかもしれません。しかし、金属は薄くて丈夫な材料であるため、うまく活用することで、薄くて丈夫な入れ歯に仕上げることができます。
金属だと目立つ?!
「入れ歯を薄くしたい、けど目立つのは困る」場合、目立つ部分に金属を使わず、他人から見えない部分のみ金属加工で薄くすることも可能です。
金属製入れ歯のメリット(利点)
薄い・しゃべりやすい
薄くても割れにくいため、通常の入れ歯と比べ、1/3ほど薄く仕上げられ、入れ歯の違和感の軽減につながります。
また入れ歯が薄く、舌の運動を妨げにくいため、発音しやすい利点もございます。
丈夫で長持ち
通常のプラスチック製の入れ歯より、耐久性が強く、丈夫で長持ちします。
噛みやすい・歯への負担が少ない
金属製の入れ歯はたわみにくいため、しっかりと噛むことができ、またバネを引っかける歯の負担も少なくなります。
温度を感じやすい
金属は温度を伝えやすいため、食べ物・飲み物の温度を感じやすく、食事をより美味しく感じやすくなります。
汚れがつきにくい
金属はプラスチックと比べ、汚れがつきにくく、入れ歯を清潔に保ちやすくなります。
デメリット(欠点)
- 保険適用外の治療のため、費用がかかります。
- 大きな修理の場合には、お預かりが必要な場合があります。
金属の種類と特徴
コバルトクロム
入れ歯の土台に使う金属のうち、最も歴史があります。
利点
- 強度が高く、とても丈夫です。
- 食べ物や飲み物の温度が伝わりやすいです。
- チタンより価格を抑えられる。
欠点
- チタンと比べ、やや重いです。
チタン
非常に軽くて丈夫で、身体に優しい金属で、入れ歯のほか、インプラントにも使用される材質です。
利点
- 非常に軽くて薄いため、装着感が良い(違和感が少ない)ことが特徴です。
- 耐久性が高く、とても丈夫です。
- アレルギーを起こしにくく、腐食しにくい金属です。
欠点
- コバルトクロムより費用がかかる。
ゴールド(金合金)
腐食しにくい金属であり、また適度なやわらかさがあるため、精度の高い加工をしやすい材質です。
利点
- 精密な加工がしやすくなります。
- 腐食しにくく、身体に優しい金属です。
- 熱をとても伝えやすく、食事の際も温度を感じやすくなります。
欠点
- 高価な金属なため、費用がかかります。
- チタンより重いです。
保険適用の入れ歯との違い
金属製入れ歯 | 保険適用の入れ歯 | |
---|---|---|
厚み | 薄い | 厚い |
強度 | 丈夫 | 弱い |
違和感 | 少ない | 大きい |
しゃべりやすさ | しゃべりやすい | しゃべりにくい |
温度の感じ易さ | 感じやすい | 感じにくい |
劣化・変色 | しにくい | しやすい |
衛生面 | 汚れがつきにくい | 汚れがつきやすい |
たわみ | たわみにくい | たわみやすい |
保険適用 | 適用外 | 適用 |
治療費用
入れ歯の種類 | 金属の種類 | 治療費用 |
---|---|---|
総入れ歯 | ゴールドプラチナ製 | 400,000円 |
チタン製 | 300,000円 | |
コバルトクロム製 | 200,000円 | |
部分入れ歯 | ゴールドプラチナ製 | 350,000円 |
チタン製 | 250,000円 | |
コバルトクロム製 | 150,000円 |
まとめ
金属製入れ歯は、薄い・丈夫・違和感が少ないなど多くの利点がございます。金属製入れ歯は、特に入れ歯の厚みや違和感などでお困りな方に、おすすめです。
当院は相談のみの診察も承っております。ご不明な点等ございましたら、お気軽にご相談ください。
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(厚生労働省のガイドラインに沿った説明)
・入れ歯治療の説明:失った歯を入れ歯を使用して、人工歯で歯を補う治療です。治療のリスクや副作用:強い力がかかると割れたり、欠ける原因となる場合がございます。土台となる歯に負担がかかる場合がございます。金属を使用する場合、種類によってはアレルギーが出る場合がございます。加齢による口の中の変化によって、定期的に調整が必要になる場合がございます。利用状況によって、数年後に再作成が必要になる場合がございます。