虫歯と頭痛

頭痛、発熱に悩む女性

虫歯がひどい場合に歯の痛みをきっかけに、「耳まで痛い」や「頭痛がする」、「顎が痛い」など頭部や顔面まで痛みを感じることがあります。

歯から離れた別の場所や広い範囲に痛みを感じるのは、歯の痛みを伝える神経(三叉神経)が顔面や耳、頭部まで広がっているためです。

ここでは、虫歯と頭痛の関連について、わかりやすく解説致します。

*当院「大倉山駅前港北歯科クリニック」では、薬剤師免許取得の歯科医師(大学病院出身)が在籍しております。持病やお薬を服用中の方の歯のご相談も承っております。お気軽にお問い合わせください。

虫歯と関係する頭痛

虫歯がひどい場合

虫歯が進行して、歯の神経まで到達した場合には「歯髄炎(歯の神経の炎症)」や「根尖性歯周炎(歯の根の膿)」を引き起こし、歯の激しい痛みだけでなく、頭痛や顎の痛みを伴うことがあります。

歯髄炎(しずいえん)

歯髄炎とは神経に達するひどい虫歯の場合に、歯の神経に感染や炎症が起きた状態を指します。

炎症が強い場合には原因の歯だけでなく、周辺の歯や片側の歯全体の痛みや頭痛、顎の痛みを伴うことがあります。

虫歯の症状と進行度

根尖性(こんせんせい)歯周炎

歯の中に菌が侵入して、歯の根の尖端に膿がたまった状態を指します。神経まで到達したひどい虫歯の場合や過去に根管治療をした歯の再感染の場合などに起き、強い炎症の場合には頭や顎に激しい痛みを感じます。

歯の根の膿

上顎洞炎(副鼻腔炎の一種)

上顎洞炎とは上顎洞(鼻の横から頬の骨の奥へ広がる空間)に炎症が起きた状態です。上の奥歯と上顎洞は非常に近いため、上の奥歯の虫歯が進行すると、上顎洞に感染や炎症が広がり、頭痛や頬、顔面に痛みを感じたり、鼻が詰まったような感覚、強い口臭を伴うことがあります。

虫歯以外で生じる頭痛

歯周病(歯槽膿漏

歯周病とは歯の周りの歯茎や骨に炎症が起きる病気です。通常はほとんど症状はありませんが、強い炎症の場合には顔面の痛みや頭痛を感じることがあります。

歯周病の症状と進行度

顎関節症

顎(あご)の関節や筋肉に異常をきたす病気で、顎の周囲や耳(こめかみ)、側頭部に痛みを感じます。

*「顎関節症による頭痛」という診断名(病名)は国際頭痛分類と呼ばれる国際的な基準に明記されています。

顎関節症

三叉神経痛

顔面の感覚を脳に伝える三叉神経が血管などに圧迫されて起きる神経痛です。主に50代以降、女性に多いといわれています。

症状は会話や食事、歯磨き、髭剃りなど顔を触れた時に、顔面や頭部に電気が走るような特徴的な痛みを感じるのが一般的です。

海綿静脈洞血栓症

海綿静脈洞とは眼の後ろ、脳の下(底)にある太い静脈で、口や眼、鼻など顔面のからの静脈が集まる場所です。

海綿静脈洞血栓症は虫歯や顔、眼、鼻の感染によって海綿静脈洞の血管がつまってしまう病気で、死亡率(約30%)が高い病気です。


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