知っておきたい!治療時の妊婦さんの姿勢
(仰臥位低血圧症候群)
「歯の治療を受けたい・健診を受けたいけど、気分が悪くなったらどうしよう…」と感じる妊婦さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
当院では妊婦さんにとって、楽な姿勢や体調に配慮した診察に取り組んでいます。ここでは、妊婦さんに知ってほしい姿勢のお話を致します。
長時間の仰向けによる低血圧?!
仰臥位低血圧症候群とは?
「仰臥位(ぎょうがい)低血圧症候群」とは、妊娠中に長時間仰向けでいることで、静脈が子宮で圧迫され、低血圧になることを指します。
仰臥位低血圧症候群は特にお腹の大きくなった妊娠後期に多いといわれています。
症状
仰臥位低血圧症候群は仰向けになり、約3〜10分後に起こりやすく、あくびや冷や汗、めまい、顔面蒼白、頻脈、吐き気などさまざまな症状があります。
頻度、妊娠時期
妊娠中の方の約8%にみられ、妊娠8ヶ月以降に多いと報告されています。
仰臥位低血圧症候群になりやすい方
お腹(子宮)が大きいほど、仰向けになったときに血管(下大静脈)を圧迫しやすくなります。
特に以下の場合は仰臥位低血圧症候群になりやすいといわれています。
- 多胎妊娠
- 羊水過多
- 巨大児
対策、治療
まずは姿勢を変え、左向きに寝る(背中の右側にクッションを当てる)と、血管の圧迫がなくなるため、改善することがほとんどです。
まとめ
体勢を変えてやや起こした姿勢を取ると、負担が少なく、安心して歯科治療を進めることができます。
当院では妊婦さんに配慮した歯科治療や歯のクリーニングなどに取り組んでいます。その他、体調がすぐれないときや具合が悪いときは治療中でも無理をせず、遠慮なくお伝えてください。
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