CPAPが継続できない場合
CPAP(鼻マスクを装着して空気を送りこむ)は睡眠時無呼吸症候群で最も効果の高い治療方法とされています。一方で、治療の継続率が約50〜80%と報告され、またCPAP開始後半年以内で中止に至る場合が半分近くを占めるともいわれています。
※CPAPが合わない人もいますが、工夫することでCPAPを継続できる方もいます。
ここでは、CPAPが合わない人の中止理由やどうしてもCPAP合わないときの対処法の一例などをご紹介致します。
主な中止理由
CPAP中止の主な理由は器具装着の違和感、送りこまれる空気の圧に対する不快感、息苦しさや口の渇きなどが多いとされています。
開始後中止に至るまでの期間
治療開始後、慣れるまでの初期段階での中止が多いとされています。一方で、1年以上使用後の中止は少ない傾向にあります。
CPAPがあわないとき
CPAPが合わないときは、以下の対応策が報告されています。治療効果の高いCPAPが継続使用ができるように、主治医と相談し、工夫してみましょう。
あわない理由 | 対応策 | |
---|---|---|
マスクに関連するもの | 空気の漏れ | マスクベルト調節、マスクの変更、装着方法の確認。 |
痛みやかゆみ、かぶれ | 上記同。皮膚保護テープ、マスクの素材変更など。 | |
チューブやマスク内の結露 | 室内気温の調節。チューブにカバーをつけたり、布団内を通るように設置。 | |
機械に関するもの | 圧の違和感 | 機械の設定の変更。 |
騒音 | 機械の設定の変更。置き場所の変更。 | |
鼻 | 鼻閉、鼻汁 | 点鼻薬、加湿器の使用など。 |
口や鼻、喉 | 乾燥 | 加湿器や口唇テープの使用。 |
腹部 | お腹の張り | 機械の設定の変更。 |
眼 | 乾燥 | 点眼薬の使用やマスクの変更。 |
それでもCPAPがあわないとき
他の治療方法への変更の可能性
CPAPの継続使用が困難な場合、医師が総合的に判断して他の治療方法を提案される場合があります。
他の治療方法の一つに、歯科で行われるマウスピース治療があります。歯科でのマウスピース治療を保険適応内で行う場合には、医科(内科、耳鼻咽喉科、呼吸器内科、循環器内科など)からの治療依頼(紹介状)が必要になります。
*受診する診療科や医療機関をご紹介させていただくことも可能です。
睡眠時無呼吸症候群のマウスピースは通常2〜3回の治療で作製可能です。また持ち運びに不便な重さはございません。マウスピース治療をご希望の際は、お電話にてお気軽にご相談ください。
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