スポーツ中の歯や顎のケガの特徴
「歯が欠けた・折れた・抜けた」
スポーツ中は相手や道具(ボールやバット、ラケット等)との強い衝突によって、思いがけずケガをしてしまうことがあります。
ここでは、スポーツ中の歯や顎のケガ(「歯が欠けた・折れた・抜けた」、「顎の骨の骨折」)の特徴について、解説していきます。
目次
スポーツに関連する
歯や顎のケガとは?
口や顎におけるケガの内訳
スポーツ中の顔面のケガとして、最も多いのが「歯のケガ(歯がぐらぐらする、歯がかけた・折れた)」といわれています。
歯のケガの種類
スポーツ中の強い衝撃によって、「歯がぐらぐらする」が最も多く、次いで「歯が折れた」、「歯が抜けた」と続きます。
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スポーツ中にケガをしやすい歯の部位
スポーツ中のケガは、人やボールと接触しやすい上の前歯で多発します。
ケガをしやすい人?
歯や顎が前方に出ていると、スポーツ中に相手やボールなどと接触し、ケガをしやすくなります。
- 過度な出っ歯や受け口
- 飛び出た歯がある
スポーツ中にケガをしやすい年齢層
スポーツ中のケガは、10代が最も多いといわれています。
ケガの原因となった競技の統計調査
ケガの原因となる競技については、野球が最も多く、ボールの直撃(特に硬球)が直接的原因といわれています。
スポーツ中の歯のケガの原因
脳震盪と歯ぎしり
スポーツ中の脳震盪(しんとう)のような強い衝撃が脳へ加わる場合(「外傷性脳損傷」)、2〜3ヶ月後に重度の歯ぎしりが起きることが報告されています。その他、約50%に頭痛がみられ、睡眠障害を発症することも多いといわれています。
スポーツ中の歯のケガの予防・対策は?
スポーツ用マウスピースの着用
スポーツに関連する顔面のケガの多くは「歯のケガ(歯が欠けた・折れた・抜けた)」です。
スポーツ用マウスピースは、強い衝撃から歯や顎を守り、歯のケガの発生率を約4〜5割減らすことが報告されています。相手やボールなどとの衝突が多い競技の場合は、特にスポーツ用マウスピースの着用がおすすめです。
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歯の定期健診
虫歯や歯周病になっていると、外力で歯が欠ける・抜ける危険性が高まります。
歯の健康状態を定期健診で確認してもらったり、クリーニングを受けることで、歯をより健康に保つことができます。
まとめ
スポーツ中の強い衝突は、歯や顎にとって大きな影響を与えることがあります。近年では、歯や顎への安全を考慮し、多くの競技でスポーツ用マウスピースの着用が義務化・推奨されています。
また歯を守るためには、普段から丈夫な歯や歯茎を維持するための定期健診も大切です。
当院では大学病院口腔外科出身の歯科医師が在籍しております。「歯が欠けた・折れた・抜けた」といった歯のケガについて、お困りなことがございましたら、お気軽にご相談ください。
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