抜けた歯の再植
目次
なるべく早く歯医者さんへ
抜けた歯の再植は、
- ぶつけてから再植までの時間
- 歯の状態
- 傷口の状態
などがとても大切です。
なぜ早い方が良い?
歯の再植は、歯の根の組織(歯根膜)が生きた状態であることが大切です。歯の根の組織はとても乾燥に弱く、口の外に30分以上置かれると、歯根膜の90%以上が壊死することが明らかになっています。
歯の再植方法
抜けた歯を再び正しい位置に植え直し、隣の歯と専用の接着剤で一時的に固定をします。
さらに状況に応じて、ワイヤーやマウスピースを併用することもあります。
固定期間は?
歯の固定期間は約2〜6週間といわれています。ただし、固定期間はケガの状況によって大きく異なります。
固定期間中に気をつけることは?
- 固定中の歯で強く噛まない
- 口の中を清潔にする
固定後の治療は?
歯の再植・固定後は歯の神経の状況によって、根の治療が必要になることもあります。
抜けた歯の保管
抜けた歯の再植をするには、歯の根を乾燥させない・傷つけないように正しく保管することが大切です。
歯の再植が難しい場合
- 傷口が感染して膿んでいる
- 抜けた歯が乾燥している
- 抜けた歯の損傷がひどい(歯の根が折れている)
- 根っこがほとんどない乳歯
- 免疫不全の病気をお持ちの方
- 重度の糖尿病の方
まとめ
歯が抜けてしまった場合は、抜けた歯を正しく保管して、なるべく早く歯医者さんに受診しましょう。
当院では、大学病院口腔外科出身の歯科医師が在籍しております。「歯が欠けた、折れた、割れた」、「歯の再植」などでお悩み・お困りな方は、お気軽にご相談ください。
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(参考文献)
・「歯の外傷治療ガイドライン」日本外傷歯学会
・「口腔外科系 『永久歯の打球の場合、再移植する基準は何ですか。また、歯の固定はどうすればよいですか。』」片倉朗先生 歯科学報,110(3):353-354