黄砂と金属アレルギー
「黄砂が飛ぶ」毎年3〜5月ごろになると、黄砂ので飛来で眼や鼻、皮膚などに症状を感じる方も多いのでは?!
実は近年、黄砂による全身の健康への影響のほか、金属アレルギーとの関連も報告されています。
ここでは、黄砂と金属アレルギーについて、わかりやすく解説致します。
目次
黄砂とは?
黄砂とは、中国やモンゴルの砂漠などで舞い上がった砂ぼこりが飛んでいる現象で、強い偏西風によって、遠く離れた日本にも飛んできます。
自然現象の一つですが、人の健康に影響を及ぼすことが近年明らかになっています。
黄砂のシーズンやピークは?
黄砂は年間を通してほぼ常に日本に飛んできますが、特に2月ごろから増加し始め、3月〜5月ごろがピークです。
黄砂の成分は?
黄砂は土や鉱物の成分のほか、金属や大気汚染物質などを含みます。
国立環境研究所の調査(*1)によると、アルミニウムやカルシウム、鉄、ナトリウム、マグネシウムなどの検出が報告されています。
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黄砂による健康への影響は?
黄砂の飛来は、
- 気管支喘息や肺の病気の症状悪化
- 心筋梗塞、脳梗塞の悪化
などとの関連が報告されています。
また目や鼻、皮膚などのアレルギー症状との関連も報告されています。特に、黄砂がたくさん飛んでいる日に皮膚症状が強くなる方は、金属アレルギーの傾向があるといわれています。
黄砂への対策
まず黄砂の健康への影響を予防するには、黄砂飛来の予測情報を活用することが推奨されています。
外出や屋外での運動に注意
黄砂がたくさん飛んでいる日は、以下の点を注意しましょう。
- 不要不急の外出を控える
- 屋外での長時間の激しい運動を避ける
外出時のマスク着用
黄砂が飛んでいる場合、一般の不織布マスクの着用で、ある程度、黄砂の吸入予防効果を期待できる(*2)と記載されています。
自分の顔の形状やサイズのあったマスクを選ぶようにしましょう。
換気と空気清浄機の使用
窓の開閉による換気は大切ですが、黄砂がたくさん飛んでいるときは必要最小限にすることが勧められています。
また空気清浄機の使用については、フィルターの有無や性能が機種によって異なるため、製品表示を確認し、フィルターの定期的な清掃が推奨されています。
*当院は大学病院出身の歯科医師が在籍し、金属アレルギーのご相談も承っております。ご不明な点等ございましたら、お気軽にご相談ください。
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(参考文献)
*1:環境儀No.8「黄砂研究最前線-科学的観測手法で黄砂の流れを遡る」、国立環境研究所、 2003 年4月
*2:「黄砂とその健康影響について」2019年3月 環境省