「顎が痛い!」、「口が開かない..」
顎関節症の原因とは

顎を押さえる女性の画像

顎関節症は一生のうちに、2人に1人は経験するといわれるありふれた病気で、突然発症することも珍しくありません。

顎関節症になると、「顎が痛い」・「口が開かない」といった症状が起き、日常生活にも大きな支障をきたします。

では、顎関節症はなぜ起きるのでしょうか。

ここでは、顎関節症の原因について、わかりやすく解説致します。

顎関節症の原因とは

顎関節症の主な原因は、顎に負担のかかる日常的な動作や無意識な癖(以下参照)とされています。

顎に負担がかかる動作や生活習慣、癖

びっくりする女性の画像

顎関節に負担がかかる動作や癖は以下のものが挙げられます。「気づいたらやっていた」という動作も少なくありませんが、日常的に繰り返されると、大きな顎の負担になるのです。

  • 歯列接触癖(Tooth Contacting Habit:TCH)
  • 歯ぎしり、噛み締め、食いしばり
  • 日常の動作:頬杖をつく、片側でよく噛む、猫背、うつ伏せ寝
  • 吹奏楽器の演奏や合唱(発声)など
  • 顎に力が入る運動(ウエイトトレーニング、格闘技、スキューバダイニングなど)
  • ストレス、緊張の持続
  • 体が冷える
  • 顎をぶつけた経験

顎関節の原因はどれか一つではない!

顎関節症の原因は「顎に負担がかかる動作や癖」のどれか一つというより、複数の要因の積み重なりと考えられています。

また顎の耐久力は個人によって異なり、顎への負担が多くなくても、顎関節症を発症する方もいます。

顎関節症の原因を表す画像

歯列接触癖

顎関節症の患者さんの多くが気づかぬうちに行っている動作で、顎関節症の最大の原因ともいわれています。

噛み締めの癖を注意する画像

歯ぎしりや噛みしめ、食いしばりの行動例

噛みしめの癖(TCH)

歯ぎしりや噛みしめ、食いしばり

歯ぎしりや噛み締め、食いしばりは寝ている間に行われるため、自覚することはほとんどありません。しかし、歯ぎしりは体重の2倍以上の力が顎や歯に加わることもあり、顎関節症の主な原因になります。

歯ぎしりのイラスト画像

歯ぎしり(睡眠中)

オーバードーズと歯

顎をよく使う生活

噛み締めたり、くわえたり、口を大きく開ける場面が多いときには、顎に痛みを感じることがあります。

代表例としては吹奏楽器の演奏や合唱(発声)、スポーツジムでのトレーニングなどが挙げられます。

顎関節症の原因となる行動の画像

顎がずれる習慣・癖

頬杖やうつ伏せ寝、片側だけで噛む癖などが繰り返されると、顎がずれることがあります。

顎関節症の原因となる画像2

ストレスや緊張

仕事や対人関係などによる緊張、ストレス、不安、悲観的感情、睡眠障害、抑うつやパーソナリティ障害、アルコール依存や薬物依存なども一因として考えられています。

頭を抱える人の画像

顎をぶつけた

転倒や事故、スポーツなどで顎を強くぶつけると、顎の関節に炎症が起きたり、ひどい場合には顎の関節が骨折していることもあります。

顔面を強打した人の画像

顎関節症を併発する病気

関節リウマチでは顎関節症を併発したり、顎関節症と似たような症状が生じることもあります。

また極めて稀ですが、破傷風の初期症状として、顎関節症を発症することもあります。

歯周病と関節リウマチ

女性が顎関節症になりやすい原因

顎関節症で顎が痛い女性の画像

女性は男性と比べ、顎関節症を約1.5〜2倍発症しやすいと報告されています。女性の方が顎関節症になりやすい原因は、次のことが考えられています。

女性の方が男性と比べ、

  • 筋肉量が少ない。
  • ストレスの感受性が高い。
  • 痛みを感じやすい一方で、痛みを耐えやすく、悪化しやすい。

親知らずは顎関節症の原因になる?

親知らずの生え方が悪いと、歯茎が腫れやすく、顎関節症につながることがあります。

親知らずのイラスト画像

片側だけで噛んでいると…

親知らずが痛いときに片側だけで噛んでいると、片側の顎関節に負担がかかり、顎関節症を発症することがあります。

歯茎を腫れたまま放置すると…

親知らずの歯茎を腫れたまま放置すると、細菌感染が広がり、「化膿性顎関節炎」を発症することがあります。「化膿性顎関節炎」はひどくなると、「口が開かない」といった後遺症を引き起します。

親知らずの抜歯後から口が開かないのはなぜ?

親知らずの抜歯後の腫れが大きい場合、口を開け閉めする筋肉が動きにくく、一時的に口が開かないことがありますが、顎関節症ではありません。

数日から一週間程度で炎症が落ち着くと、元に戻ります。

顎関節症かな?と感じたら

顎関節症の症状を表す画像

顎関節症の主な症状には、

  • 顎が痛い
  • 口が開けにくい
  • 顎を動かすと、シャリシャリ/カクカクと音がなる

などが挙げられます。

顎関節症は放置すると、顎関節が固まってしまい、口がうまく開けられなくなることもあります。顎の不調を感じる場合には、早めのご相談がおすすめです。

まとめ

顎関節症は多くの人が経験する病気です。一方で、顎に負担がかかる生活習慣の改善や歯医者さんでの治療を受けることで、顎関節症は改善することが多い病気でもあります。

ただし、顎の不調を感じながらも放置したり、気づかぬうちに日常の動作で顎に負担をかけ続けると、症状が悪化します。

顎関節症でお悩みの場合やご不明な点等ございましたら、お気軽にご相談ください。

顎関節症の治し方

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