メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)

メタボリックシンドロームとは、内臓肥満に糖尿病、高血圧、脂質異常などが組み合わさった状態を指します。近年、メタボリックシンドロームは虫歯や歯周病の発症や悪化との関連も報告されています。

※メタボリックシンドロームは2008年度から「特定健診・特定保健指導」の健診項目として開始されました。

定義

内臓脂肪型の肥満の人が「高血糖」と「高血圧」と「中性脂肪の異常」のうち2つ以上を併発している場合、“メタボリックシンドローム”と診断されます。

*2005年に日本内科学会など計8つの学会が合同でつくられた基準です。

患者数

メタボリックシンドロームは予備軍を含めると、40〜70歳において男性の約5割、女性の約2割といわれています。

メタボリックシンドロームだと
虫歯や歯周病になりやすい?!

メタボリックシンドロームは、虫歯や歯周病になりやすい傾向があります。

歯の本数や唾液量 

メタボリックシンドロームの患者さんの統計調査では、「残っている歯が少ない」(*1)や「唾液の量が少ない」(*2)などの報告もあります。

軟かい食事に変化?! 

 噛める物

虫歯や歯周病のリスクが高くなると、歯を失う危険性が高くなります。歯が少なくなり十分に噛めなくなると、噛みごたえのあるものを避けたり、やわらかい食事に偏りやすく、生野菜や食物繊維の豊富な食べ物の摂取が少なくなる傾向にあります。

 栄養の偏り

麺類やパン類、加工食品を中心とした糖質や脂質の多い食品を摂りがちになることで、さらなる脂肪過多や栄養の偏りをまねく可能性もあります。

健康を守るために

メタボリックシンドロームは歯や全身の健康に大きな影響を与えます。健康で長生きするためには、バランスの良い食事や適度な運動、定期的な歯の健診やクリーニングを継続的におこなうことが大切です。

当院では管理栄養士、大学病院出身の歯科医師が在籍しております。栄養指導、定期歯科健診、歯のクリーニングなどご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。

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(参考文献)

*1:「一般住民におけるメタボリックシンドロームと残存歯数の関係」体力・栄養・免疫学雑誌2013年第23巻第3号

*2: Flink H, Bergdahl M, Tegelberg A et al.:Prevalence of hypo salivation in relation to general health,  body mass index and remaining teeth in different  age groups of adults. Community Dent Oral Epidemic 36: 523-531,2008. 

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