子供の歯列矯正は医療費控除の対象?!
補助金や保険適用は?
小児医療費助成制度は?
子供の歯の矯正は「医療費控除や補助金の対象になるの?」、「保険適用になるの?」、「小児(子ども)医療費助成制度、高額療養費制度は使えるの?」と疑問やお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。本ページでは子供の歯科矯正の費用を抑えるための制度、方法等について解説していきます。
目次
医療費控除は?
矯正治療が医療費控除の対象となるかどうかは、治療目的によって異なります(国税庁ホームページより)。
矯正治療の目的は?
噛み合わせや発音等の改善を目的とする矯正治療の場合には対象となりますが、審美や美容など見た目の改善を目的とする場合には子供も大人も対象外と定められています。
子供の歯列矯正の場合には、顎の発育や噛み合わせの問題を治すことを目的とすることが多く、医療費控除の対象となる場合も多いです。
保険適用は?
矯正治療はごく一部の場合を除き、原則保険適用にはなりません。ごく一部の場合とは、国が定めた条件を満たす先天的な病気や顎の骨の異常などがある場合に限られます。
保険適用になる場合とは
歯列矯正治療が保険適用になる“ごく一部の場合”とは次のものが該当します。
- 国の定める先天的な病気が原因で歯並びや噛み合わせ、顎の骨に異常がある場合
- 顎の骨の形に大きな異常をきたす顎変形症で、外科手術が必要な場合
- 前歯の永久歯が3本以上、埋まったままで生え図、外科手術が必要な場合
ここでは、国が定める病気の一例について紹介します。
唇顎口蓋裂
胎児の時期で唇や上顎がうまくつくられず、唇や上顎の天井が裂けてしまう先天異常で、日本人の約500人に1人の割合で起きると言われています(口腔外科学会より)。
ダウン症候群
染色体異常による病気で、受け口や舌が大きい、唇が厚いなどの歯科的特徴があります。新生児の約600〜800人に1人の割合で生まれると報告されています(小児慢性特定疾病情報センターより)。
筋ジストロフィー
遺伝子の変異を原因とし、筋肉の萎縮や筋力低下を伴う病気で指定難病とされています。
約9割の患者に歯並びや噛み合わせの異常が起きるという特徴があり、人口10万人あたり17〜20人程度の割合で発症すると報告されています(難病情報センターより)。
補助金、小児医療費助成制度
歯列矯正では原則、補助金や助成制度の対象とはなりません。
小児医療費助成制度、高額療養費制度とは
小児医療費助成制度や高額療養費制度は、保険適用の治療の医療費(自己負担額)が限度額を超えた場合に、申請すると超えた分の医療費が助成(還付、払い戻し)される制度です。
矯正治療は原則保険適用にならない(上記参照「ごく一部の場合」を除く)ため、助成の対象になりません。
制度における助成の対象範囲(年齢、所得制限の有無など)は異なるため、詳細については小児医療費助成制度はお住まいの自治体、高額療養制度はご自身の加入している健康保険組合等に確認してみましょう。
医療費控除との違い
医療費控除は保険適用及び保険適用外(自由診療)の医療費が対象となります。一方で、小児医療費助成制度や高額療養費制度は保険適用の医療費を助成の対象とし、保険適用外(自由診療)の医療は原則助成対象となりません。
分割払いの利用
当院では分割払いも承っております。また分割に伴う利息はございません。
まとめ
子供の歯の矯正は原則保険適用外ですが、医療費控除は受けることができる場合が多いです。また顎の発育や歯の生え変わりを考慮して適切な時期に矯正治療を始めることで、矯正治療の合計費用を抑えることもできます。
子供の歯並びや噛み合わせで気になる方、お悩みの方はお気軽にお問い合わせください。