歯のセラミック治療は保険適用?!
保険適用のハイブリッドセラミックとは?

保険適用のハイブリッドセラミックのイメージ画像

「保険適用内で治療したいけど、銀歯は避けたい..」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。近年では、保険適用の白い歯が認可され、適用条件を満たせば、お選びいただけることがあります。

ここでは、ぜひ知って頂きたい保険適用のハイブリッドセラミックの特徴について、わかりやすく解説致します。

保険適用のハイブリッドセラミックとは?

保険適用のハイブリッドセラミックはセラミックにプラスチックを混ぜ合わせたもので、正式には「ハイブリッドレジン」という材料です。また保険のハイブリッドレジンで作られたものを、「CAD/CAM冠」(被せ物)や「CAD/CAMインレー」(詰め物)と呼びます。

*ハイブリッドレジンは、自由診療(保険適用外)のセラミックとは異なる材料です。

成分

保険適用のハイブリッドレジンは、セラミック成分が60%以上であり、残りがレジン(プラスチック)等で構成されます。

コンピューターで削り出して作る

保険適用の白い歯(ハイブリッドレジン)は、厚生労働省が定めたコンピューター(*CAD/CAM装置)で設計し、ハイブリッドレジン製のブロックを立体的に削り出して、詰め物や被せ物を作ります。

*CAD(キャド・Computer Aided Design)はコンピューターで設計するシステムを指します。またCAM(キャム・Computer Aided Manufacture)はCADでの設計をもとにしたコンピューター支援の製造を指します。

手作りで作る高度なものは保険適用外

ハイブリッドセラミックには保険適用外の種類もあります。保険適用外のハイブリッドセラミックは歯科技工士さんが手作りで作るもので、見た目や強度も異なります。

メリット

  • 保険適用であるため、価格を抑えて白い歯にできます。
  • 従来より保険適用であるレジン(プラスチック)製と比べ、見た目や強度が優れています。
  • 金属アレルギーの心配はありません。

デメリット

  • すべての歯が保険適用になるわけではありません。(厚生労働省の定める条件があります。)
  • 保険適用外(自由診療)のセラミックと比べ、見た目や強度は劣ります。(例えば、色のグラデーションなどはつけられません。)
  • 保険適用の銀歯と比べ、強度は劣ります。
  • 噛み合わせや歯の形や高さによっては割れやすい・取れやすいことがあります。
  • 年数とともに、変色します。
  • 元の歯の色や金属の土台などが透けることがあります。

適用条件

2014年から開始された保険適用のハイブリッドセラミック(ハイブリッドレジン)の適用条件は、少しずつ拡大しています。一方で、すべての歯が保険適用になるわけでなく、歯の本数や噛み合わせ、金属アレルギーの有無などによっては、厚生労働省の定める適用条件を満たさないこともあります。

開始時期 部位 条件 種類
2014年4月 小臼歯(前から4、5番目の歯) 被せ物(クラウン)
2016年4月 大臼歯(前から6番目以降の歯) 金属アレルギーの方に限定。
2017年12月 下の第一大臼歯(前から6番目の歯) 歯の本数、噛み合わせなどの条件あり。
2020年4月 上の第一大臼歯(前から6番目の歯) 歯の本数、噛み合わせなどの条件あり。
2020年9月 前歯(前から1〜3番目の歯)
2022年4月
  • 小臼歯(前から4、5番目の歯)
  • 第一大臼歯(前から6番目の歯)
歯の形や本数、噛み合わせなどの条件あり。 詰め物(インレー)
上記以外の大臼歯(前から6番目以降の歯) 金属アレルギーの方に限定。

*歯の形や本数、噛み合わせなどの条件は複雑なため、詳細は診察時にお問い合わせください。

(7番目の歯がすべて存在している/金属アレルギーの場合には医師の診断が必要になる/過度な咬合圧がかからない等の条件があります。)

治療費用

治療費用は、歯の部位や種類(詰め物あるいは被せ物)等によって異なりますが、約3,000〜8,000円です。

歯の詰め物や被せ物の画像

*診療報酬改定により、多少変動することがあります。

治療期間

最短で2回の治療で完了します。

ただし、虫歯がひどい場合や歯の根の治療や土台の修復などの必要性の有無によって、変化することがございます。

保険適用外のものとの違い

保険適用のハイブリッドセラミック(正式にはハイブリッドレジン)と混同されやすいものに、保険適用外のセラミックやハイブリッドセラミックが挙げられます。

セラミックとの比較

保険適用のハイブリッドレジンは、一般的なセラミック(保険適用外)と材料(成分)が異なります。

ほとんどのセラミック系素材(保険適用外)はプラスチック成分を含まないため、保険適用の白い歯と比べ、変色や破折のリスクが限りなく少ないことが大きな特徴です。

歯のセラミック治療

ハイブリッドセラミックとの比較

セラミッククラウンを作る歯科技工士の画像

保険適用外のハイブリッドレジンは保険適用の白い歯と異なり、以下の理由から、見た目や強度が優れています。

  • 被せ物の内面に金属を組み込むことが可能で、保険適用のものと比べて強度が優れています。
  • 歯科技工士さんが手作業で作るため、細かな色調を再現しやすくなります。

まとめ

保険適用の白い歯(CAD/CAM冠およびインレー)には、保険適用外と異なる特徴があります。治療が必要な場合には、ご自分に合った材料をお選び頂くのが一番です。

当院では、相談のみの診察も承っております。詰め物や被せ物でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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