シリコン製の入れ歯
コンフォートとは?
シリコン製入れ歯は歯茎に接する面に、やわらかいシリコン製のクッション材を貼った義歯です。特に、「入れ歯が歯茎に当たって痛い」、「入れ歯を調整しても、痛くて噛めない・安定しない」などのお悩みの方におすすめです。
ここでは、シリコン製入れ歯(コンフォート)について、ご紹介致します。
目次
シリコン製入れ歯とは?
シリコン製入れ歯(コンフォート)とは、歯茎と当たる入れ歯の内面に、「生体シリコン」というやわらかいシリコン製のクッション加工をした入れ歯です。
生体シリコンについて
「生体シリコン」は歯茎の柔らかさに近く、柔らかさが持続しやすい特殊なシリコンです。また変質や劣化がしにくい特徴がございます。
材質
「ジメチルシロキサンポリマー」と呼ばれる素材で、薬機法の承認を受け、脳神経外科や心臓外科など幅広い医療分野で活用されている安全性の高い素材です。
メリット(利点)
痛みを和らげる
やわらかいシリコンが噛むときに発生する力を和らげ、歯茎にかかる負担を減らし、痛みを出にくくします。
外れにくく安定しやすい
シリコンの適度な弾力が歯茎に密着しやすく、安定しやすくなります。また歯茎との隙間が少ないため、食べ物が入りにくくなります。
噛みやすい
やわらかいシリコンが歯茎への負担や痛みを緩和し、噛む力を強く発揮しやすくなります。
食べられる物が増加
シリコン製入れ歯(コンフォート)の利用者を対象とした北海道医療大学の調査によると、ご利用の前後で食べられる物が大幅に増加したという結果が報告されています。
噛む力は通常の入れ歯の約2倍に
また大阪歯科大学による調査では、噛む力が2倍になったという結果も報告されています。
目立たない/薄くて丈夫な加工
シリコン加工のほか、目立たない/薄くて丈夫な工夫も可能です。金属の有無については、お気軽にご相談ください。
- 「目立たない加工」:歯に引っかける金属の金具(バネ)が無い。
- 「金属加工」:金属の土台を組み込み、薄くて丈夫にすることが可能です。
シリコン部分の保証(5年間)
適切な使用にも関わらず、シリコン部分が剥がれたり、破損した場合はお預かりの上、メーカーが無償の張り替えを行います。
欠点
- 保険適応外の治療のため、保険適用の入れ歯と比べて費用のご負担がございます。
治療の流れ
1. 診察
歯茎や歯の状況などを確認し、患者様のご希望などをお伺い致します。
2. 治療が必要な歯や現在ご使用の入れ歯の確認
- 事前に治療が必要な歯がある場合は、相談しながら進めてまいります。
- 現在使用中の入れ歯のシリコン加工をご希望の場合、適用の可否をお調べ致します。
3. 治療
- 現在ご使用中の入れ歯をシリコン加工する際は、1週間ほどお預かりさせて頂く必要がございます。
- 新しくシリコン製の入れ歯を作る場合は、入れ歯作製後にシリコン加工を施します。
4. 調整と定期健診
必要に応じて調整を行います。また口の中の変化(歯茎がやせる/歯が動く等)を定期的に確認し、適宜調整することで、入れ歯を長持ちさせることができます。
*残っている歯の本数や状況によって異なりますが、シリコン製の入れ歯を精密に完成させるまでの回数は、3〜6回程度とお考えください。
治療費用(税込)
シリコン製入れ歯の種類 | 治療費用 |
---|---|
現在お使いの入れ歯のシリコン加工 | 180,000円 |
目立たない入れ歯+シリコン加工 | 280,000円 |
目立たない入れ歯+金属の土台+シリコン加工 | 330,000円 |
まとめ
シリコン製入れ歯は、入れ歯の内面に貼るやわらかいシリコン製クッションを貼ることで、歯茎の負担を和らげます。痛くて噛めない、入れ歯が安定しないなどでお悩みの方はお気軽にご相談ください。
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(厚生労働省のガイドラインに沿った説明)
・入れ歯治療の説明:失った歯を入れ歯を使用して、人工歯で歯を補う治療です。治療のリスクや副作用:強い力がかかると割れたり、欠ける原因となる場合がございます。土台となる歯に負担がかかる場合がございます。金属を使用する場合、種類や個人によってはアレルギーが出る場合がございます。加齢による口の中の変化によって、定期的に調整が必要になる場合がございます。利用状況によって、数年後に再作成が必要になる場合がございます。