歯医者さんのレントゲンは必要?!安全?!

パノラマレントゲンを撮影している画像

歯医者さんでレントゲン撮影のご経験がある方も多いのではないでしょうか?なぜレントゲンを撮る必要があるのか、安全性は?撮り過ぎでは..など疑問に感じることもあるかもしれません。

ここでは、歯科レントゲンの目的や安全性などについて、わかりやすく解説致します。

レントゲン撮影の目的

笑顔で説明をする女性の画像

レントゲンは、目でみえない虫歯や歯周病の程度、詰め物・被せ物の下の状況などを幅広く確認するために、必要に応じて撮影します。

虫歯や歯周病、口腔がんなどの早期発見・早期治療につなげることで、治療期間・回数の短縮のほか、時として命を守る検査になることもあります。

 レントゲンで診ているもの

歯医者さんのレントゲンでは、目で見えない歯の深部や歯茎の内部、骨の状態などを多くの情報を把握し、より的確な診断をすることができます。

  • 詰め物や被せ物の下で、虫歯がないか
  • 虫歯の深さ(大きさ)はどの程度か
  • 歯を支えている骨が溶けていないか
  • 歯の神経が残っているか
  • 歯石の有無
  • 歯が割れていないか(折れていないか)
  • 親知らずの有無、どんな方向に生えているか、他の歯への影響
  • 歯の本数が足りているか
  • 顎の関節に異常・変形がないか
  • 顎の骨の病気(がんや骨折など)がないか
  • 顎の成長
  • 副鼻腔の状態

レントゲンの種類

歯医者さんのレントゲンは主に以下の2種類に分けられます。

 全体撮影(パノラマ)

パノラマレントゲンの画像

上下の全体の歯、歯を支える骨、顎の骨の状態を確認します。

 部分撮影(デンタル)

デンタルレントゲンの画像

特定の歯を含む周辺の2〜3本の歯を撮影し、虫歯の有無や歯の根っこの状態、歯が折れていないかなどを確認します。

 セファログラム(頭部X線規格写真)

セファログラムのレントゲン画像

主に歯科矯正治療の際に撮影するレントゲンです。顔の骨格や歯の角度などを分析する目的で撮影します。

レントゲンの料金(値段)は?

レントゲンの種類 料金(値段)*
全体撮影(パノラマ) 1,200円程度
部分撮影(デンタル) 150円程度

*保険適用(3割負担)の料金です。また診療報酬の改定で変更されることがありますので、目安としてお考えください。

レントゲンによる被曝は?

歯周病に悩む人たちの画像

レントゲン撮影というと、被曝を心配される方もいるのではないでしょうか。

歯医者さんのレントゲンは放射線量が極めて少なく(日常生活で自然に浴びる年間放射線量の約1/100)、子供から大人まで安心して受けて頂けます。

 レントゲンの放射線量は?

レントゲン以外でも、私たちは普段の生活の中で放射線を浴びています。

実際に、レントゲンや普段の生活・食べ物から受ける放射線量について、下表を見てみましょう。

☟下表は縦にスクロール(移動)できます。

放射線量(ミリシーベルト:mSv)
日本〜ニューヨークの飛行機での旅行(往復) 0.08〜0.11
年間に食べものから受ける放射線量 0.99
年間に自然界から受ける放射線量 1.5〜2.4
胸部レントゲン(1回あたり) 0.06
胃のレントゲン(1回あたり) 3.0
CT検査(1回あたり) 2.4〜12.9
PET検査(1回あたり) 2.0〜10.0
歯科CT(1回あたり) 約0.1
歯科レントゲン(1回あたり) 約0.01〜0.04

 レントゲンは撮り過ぎると問題ある?!

疑問を調べる歯科スタッフの画像

放射線によるがんのリスクは年間100mSVを超えなければ、人体の影響は心配ございません。

歯医者さんのレントゲンの放射線量は1回あたり0.01〜0.04mSVであるため、がんへの影響は年間2500回を超えるレントゲンを撮影しない限り、心配はありません。

被曝量(mSv) 人体への影響
100以下 がんのリスクは上昇しない

 妊娠中のレントゲンは大丈夫?!

妊婦と赤ちゃんのイラスト画像

日本産婦人科学会によると、年間50mSV以下の放射線量であれば、胎児への影響は認めないと報告されています。

なお、年間50mSVとは、歯医者さんのレントゲン年間1250〜5000回に相当します。

*歯科のレントゲンの放射線量はごくわずかであり、また撮影部位も口だけに限られ、撮影時は放射線防護用エプロンを体に着用するため、安心して撮影して頂けます。

被曝量(mSv) 人体への影響
50以下 胎児への悪影響認めず

(詳細記事)

レントゲンの被曝について

妊娠中のレントゲンや麻酔など

レントゲンとCTは違う?!

歯科CTの画像

CTはComputed Tomographyの略で、歯や骨を立体的に撮影することができ、通常のレントゲンより多くの情報を得られます。

特に骨の厚みや骨密度、下顎の骨の中の神経や血管、歯の亀裂、炎症の位置などの情報を幅広く収集できます。

まとめ

レントゲンの撮影は、目で見えない病気の早期発見のほか、診断に役立つ多くの情報が得られます。またレントゲン画像の説明を聞くことで、現在の歯や口の病状の理解を深めながら、治療を受けることができます。

その他、レントゲンについてご不明な点がございましたら、担当医にお気軽にご相談ください。

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