歯の変色・着色
歯の変色・着色には、歯の汚れ(ステイン、茶渋)によるものや歯自体または詰め物の変色など様々です。
歯の変色・着色を治す方法は、原因によって異なります。また単なる変色・着色ではなく、虫歯の場合もあるため、気になる場合には歯医者さんに診てもらうのが安全です。
目次
原因
歯の病気
虫歯
虫歯が原因の歯は褐色、黄白色、茶色、黒色などに変色します。
神経の壊死
歯を強くぶつけたり、虫歯が進行して神経が死んでしまうと、歯が黒っぽくなります。
過去に乳歯をぶつけた/乳歯の根の病気があった
転んで乳歯をぶつけたり、乳歯の根に炎症が起きると、永久歯が変色することがあります。
食べ物や飲み物などの色素汚れ
着色汚れ
食べ物や飲み物の種類によっては、歯の黄ばみにつがなるものもあります。またタバコに含まれるヤニは、歯のみならず、歯茎の黒ずみの原因にもなります。
お薬
- フッ化ジアンミン銀という虫歯予防・進行を抑えるお薬では歯が黒く変色しますが、一般的には永久歯や前歯には使用しません。
- テトラサイクリン:生後〜8歳未満の時期にテトラサイクリンという抗生物質を服用すると、茶色、暗黄色、黒色に縞(しま)模様に変化することがあります。現在では以前より使用されることが少なくなっています。
つめものやかぶせものの変化
経年劣化
つめものやかぶせものの種類によっては時間とともに変色するものがあります。
金属の溶け出し
金属製のつめものやかぶせものの場合には、溶け出した金属成分によって歯や歯茎が黒く変化することがあります。
加齢による変化
歯は加齢とともに、エナメル質が摩耗したり、象牙質の色や厚みが変化することにより、黄色っぽい色に変化していきます。
ドライマウス
唾液が不足する(ドライマウス)と口の中を洗い流しにくくなり、着色や黄ばみ、汚れが歯につきやすく、虫歯や歯周病、口臭などのリスクが高まります。
また口呼吸がある場合も同様で、口が乾きやすく、ステイン(着色汚れ)や歯垢がつきやすくなります。
赤ちゃんの時期の病気
赤ちゃんの頃に、高熱や発疹を伴う病気(麻疹や風疹など)にかかった場合、通常と異なる歯の色になることがあります。
持病、先天性疾患
副甲状腺機能低下症やダウン症候群などでは歯の異常が起きることがあります。
治療
歯の変色・着色は原因によって、歯の異常や病気の予兆のこともあります。
虫歯など歯の病気の場合には早期の治療が大切になり、こびりついた汚れ(ステインや茶渋)の場合にはザラザラしているため、さらに汚れがつきやすく、歯周病や口臭につながることもあります。さらに歯の着色汚れや色素沈着があると、歯の色の異変に気づきにくくなります。
歯を美しく健康に保つためには、定期的な歯科健診を受けることがおすすめです。
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