虫歯の原因にならない甘味料

虫歯にならない甘味料

「甘いものを食べると虫歯になる」と聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

実は、甘味料には様々な種類があり、全て甘味料が虫歯の原因になるわけではありません。ここでは、意外と知られていない「甘いのに虫歯にならない」甘味料について、解説してまいります。

甘味料の種類

甘味料は「糖質系甘味料」と「非糖質系甘味料」の2つに大別できます。

虫歯にならない甘味料は「糖質系甘味料」の一部と「非糖質系甘味料」です。

甘味料の分類

虫歯の原因にならない甘味料とは

「虫歯の原因にならない甘味料」は虫歯菌の栄養源にならない甘味料です。

なぜ虫歯にならない?

虫歯の原因になる糖

虫歯の原因にならない糖

「虫歯にならない甘味料」の種類と甘さ

種類 名前 甘さ

(砂糖を1とする)

糖質系甘味料 糖アルコール キシリトール 1.08
ソルビトール 0.54
エリスリトール 0.7〜0.8
マルチトール 0.8〜0.95
マンニトール 0.57
ラクチトール 0.35
還元水飴 0.2〜0.7
還元パラチノース(イソマルチトール) 0.5
化学修飾系 スクラロース 600
非糖質系甘味料 天然甘味料 ステビア 300
甘草(グリチルリチン) 50
人工甘味料 アスパルテーム 100〜200
アセスルファムカリウム 200

留意点

「キシリトール配合」

キシリトールは虫歯の原因になりませんが、キシリトール以外の甘味料が含まれることもあります。

「キシリトール配合」と表示されている場合、虫歯の原因になる他の糖が含まれていないか注目してみると良いでしょう。

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キシリトール

食べる量

全米を中心に広く普及している虫歯予防法「CAMBRA」では、キシリトールガム1回2粒1日4回の使用を推奨しています。

*キシリトールは大量(0.3g/体重1kg)に摂りすぎるとまれに下痢を起こす可能性が報告されていますが、体重50kgの人で15〜30粒以上という量であり、通常の摂取で問題になることはほぼありません。

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虫歯になりやすい食べ物、飲み物

まとめ

砂糖の摂取を控えることは、虫歯予防方法の一つです。一方で、甘味料には様々な種類があるため、虫歯の原因にならないものをうまく利用するのも良いでしょう。

当院では管理栄養士や薬剤師も在籍し、虫歯予防のための食事指導も承っております。ご不明な点等ございましたら、お気軽にご相談ください。

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(参考)

・日本歯科医師会雑誌,61(8):98-99「FDI World Dental Federation(世界歯科連盟)の政策声明 “砂糖代替甘味料と齲蝕予防におけるその役割”について」

・独立行政法人 農畜産振興機構『砂糖類情報』(「砂糖」>「調査報告」>「その他」 )

・「甘味料の機能と食品への利用」 小田恒郎

・「エリスリトール」オレオサイエンス 第13巻第9号

・「甘味料としての糖類」日本調理科学会誌vol.53,No.2,147~152

 

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