歯科恐怖症のしくみ

歯科恐怖症は過去の歯科治療の痛み・不快な経験が関係すると考えられています。つらい経験と歯科治療の器具や光、音、においなどが結びつくと、それらを見る/聞く/嗅ぐだけで(あるいは連想したり、歯科医院に行くだけで)恐怖の反応が始まってしまいます。
ここでは、歯科恐怖症の仕組みについて、お話い致します。
体の中での反応
脳と恐怖の記憶/理性

大脳辺縁系
恐怖や喜怒哀楽などの感情、記憶に関わっています。
つらい歯科治療を経験すると“恐怖”として深く記憶されます。(幼少期に受けた恐怖体験ほど、強く記憶されるといわれています。)
前頭葉
理性的な判断に関わっています。歯科治療の必要性などを考えて適切な行動をしようとします。
恐怖心を抱くと・・・
前頭葉による理性のコントロールよりも、恐怖という感情をつかさどる大脳辺縁系の反応が強く出て、アドレナリンの分泌が増加します。
アドレナリンが盛んになると・・・
- 呼吸が浅くなる/早くなる
- 冷や汗をかく
- 心拍数や血圧が上がる
いわゆるドキドキ、ハラハラしたり、手や額に汗をかいたり、体がこわばるなどの状態になります。
対応、克服するには
相談/カウンセリング

歯科恐怖症を解決していくために、恐怖・不安に感じていることなどを遠慮なく相談していただけると幸いです。
大変勇気のいることですので、最初は治療せずに相談のみでも構いません。
多くの場合、痛みのない治療など身体的な負担の少ないものから慣れていくことで、少しずつ受け入れられる治療を増やしていく事ができます。
不安や痛みの少ない治療

不安や恐怖心を少しでも緩和させるために、次のようなことから進めるのがおすすめです。
- 痛みのない治療から開始(例:虫歯進行度めの塗り薬など)
- ドリルなどの機械を使わない治療
- 治療時の付き添い人の同席可能
- ヘッドフォンやアイマスクの着用可能
- 治療途中での中断可能
- 痛みに配慮した麻酔法
- 気分を落ち着かせる治療(鎮静法)の併用
(関連記事)
痛みを減らす治療法
気分を落ち着かせる治療法
まとめ
「行きたくても、歯科医院へ通院できない」、「通院できないから、虫歯が悪化してしまう」ことも珍しくありません。歯科恐怖症の場合は無理のない範囲で、相談から始めることが多いです。
当院では相談のみの診察も承っておりますので、歯科治療に対する恐怖心やご不安でなかなか治療を受けられない場合にはお気軽にご相談ください。
