歯周病 Q&A

Q. 歯周病とはどのような病気ですか?

A.  歯周病は歯茎に炎症が起き、やがて進行すると歯を支える骨が溶けていく病気です。ほとんどの場合、自覚症状がほぼ無く、緩やかに進行していきます。

歯周病は放置されがちな病気ですが、歯を失う原因の第1位で、歯の寿命に影響を最も与える病気として知られています。

また近年、糖尿病や動脈硬化、心臓病、脳卒中、早産・低体重児出産、関節リウマチ、誤嚥性肺炎など全身の体の健康へ影響を及ぼすことが明らかになっています。

Q. 歯周病は歯肉炎、歯槽膿漏とどう違うのですか?

A. 歯周病は歯茎を含む歯の周り全体に炎症が起きる病気の総称です。

歯周病は歯肉炎と歯周炎(歯槽膿漏)に大別され、歯肉炎は歯肉のみの炎症であるのに対し、歯周炎は歯茎および歯を支える骨にまで炎症が広がっている病気として分類されています。

Q. 歯周病はどのような症状が出ますか?

A. 歯周病は初期段階でほとんど症状はないのが特徴です。進行すると、歯磨きの時に歯茎から出血したり、歯や歯茎の違和感、口臭を感じたり、歯が揺れるなどの症状を自覚することがあります。

歯周病の症状、進行

Q. 歯茎から出血します。歯周病でしょうか?

A. 歯茎から出血する場合には、歯茎に炎症やもしくは傷が起きている可能性があり、疑われる病気の一つに歯周病が挙げられます。

その他、歯茎の炎症や出血を引き起こす原因として、歯の根の病気や歯が割れている(破折)状況、不適切な歯磨きによって生じる歯茎の傷、お薬の影響(血液をサラサラにするお薬)、血液の病気などが考えられます。

Q. 歯周病は口臭の原因になりますか?

A. 歯周病は口臭の大きな原因であることが、多くの研究で明らかになっています。

歯周病の原因となる菌は、メチルメルカプタンという臭いにおいのガスを特に多く発生させるため、口臭を引き起こしやすくなります。

口臭の原因

Q. 歯周病はうつりますか?

A. 歯周病は感染症であり、原因となる菌は唾液を介して家族やパートナー(彼、彼女、配偶者等)からうつると考えられています。

歯周病菌は数種類存在しますが、一部の種類は10歳以降に、特に悪さをする菌は18歳以降に住み着き始めるといわれています。

Q. 歯周病に遺伝的な影響はありますか?

A. 歯周病の発症や進行の程度、重症化のしやすさなどには個人差があり、少なからず遺伝的な影響があると考えられています。

約20種類以上の遺伝子が歯周病の発症・進行と関連することが複数の論文で報告されています。

歯周病が進行しやすい方は日常の丁寧な歯磨きのほか、歯科医院での定期的なクリーニング(歯石取りなど)を行うことが大切です。

Q. 歯周病は治りますか?

A. 適切な歯磨きや定期的な歯周病治療によって、多くの歯周病は改善や進行を止めることが期待できます。

一方で、歯周病は再発しやすい病気として知られています。

歯周病が再発しやすい背景には、口の中は常に菌が繁殖しやすい環境であること、歯は噛む力による過度な負担を受けやすいこと、生活習慣や体の健康状態(持病など)による影響を受けやすいことなどが挙げられます。

歯周病と生活習慣

歯周病を悪化させる体の状態

Q. 歯周病は歯磨きで治りますか?

A. 歯周病を治すには歯についた歯垢を取り除くことが最も重要であり、丁寧な歯磨きは歯周病治療の第一歩です。

歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロス(糸ようじ)などを利用し、歯垢を十分に取り除くことで、歯周病の予防や進行、悪化を防ぐことができます。

歯周病の治療

Q. 歯周病を治すお薬はありますか?

A. 歯周病の治療の一つとして、歯茎の炎症や膿を改善させるために、抗菌薬(抗生物質)を使用することがあります。

お薬はどんなものがある?効果は?

歯周病のお薬には飲み薬やマウスウォッシュ(うがい薬)、歯茎に塗る軟膏などがあり、歯垢や歯石取りなどの歯周病の基本治療と併用して使われます。

Q. 歯周病にオススメの歯磨き粉はありますか?

A. 歯周病の原因である歯垢をつきにくくしたり、歯茎の炎症を抑えたり、殺菌作用のある歯磨き粉やマウスウォッシュを使用すると良いでしょう。

Q. 歯周病の検査とは何をするのですか?

A. 歯周病の検査では、歯と歯茎の隙間の深さ(歯周ポケット)や歯茎からの出血の有無、歯の揺れの程度を調べたり、必要に応じて、レントゲンで歯を支える骨の様子など診ます。

検査をすることで、歯周病の原因や現在の歯茎や骨の程度(溶けた骨の量や範囲)などを把握し、適切な歯周病治療へとつなげることができます。

歯周病の検査

Q. 歯周病治療とは何をするのですか?

A. まずは歯周病の原因である歯垢(菌の塊)や歯周病の進行や悪化につながる歯石を取り除くことが大切です。

また症状に合わせて、噛み合わせの検査や歯の固定、抗菌薬の投与などが有効な場合もあります。

歯周病の歯茎・骨の再生療法とは?

Q. 歯周病はタバコと関係がありますか?

A. タバコを吸うと、非喫煙者と比べて約2〜8倍、歯周病になりやすいと報告されています。

これは、タバコ(喫煙)に含まれる「一酸化炭素」や「ニコチン」が血流を悪くしたり、免疫力を低下させるため、歯茎が弱らせることが原因です。

歯周病とタバコ

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