水分摂取について
私たちの体の半分以上(成人の場合で約55〜66%)は水分でできています。体にとって、水分量を正しく摂取することはとても大切です。
水分が足りていないと、口が乾きやすく、口の中の細菌が繁殖し、虫歯や歯周病、口臭、口内炎の発生につながることもあります。
“喉が乾いた”と感じなくても、水分が足りてないことも多く、自分では気づきにくいことも…。
ここでは、水分が足りていない場合の問題、水は1日どのくらい飲めばいいのかなどをわかりやすく解説致します。
目次
水分が不足しがちな人
口が乾きやすい人とは?
日中の室内
風通しが悪く、閉め切った室内で生活していると、汗が蒸発しにくく、脱水が進んでいることもあります。
また家事や仕事に集中していると、水分を摂るのを長時間忘れてしまい、若い方でも水分が不足しがちなことも珍しくありません。
高齢者
高齢者は以下の理由から、子供や若い方と比べ、水分が不足しがちな傾向があります。
- 加齢とともに、体内の水分量が減る。
- 食欲の低下で、飲食する機会が減る。
- 口の乾きを感じにくい。
- 飲んでいるお薬の副作用。
- トイレに行く回数を減らすために、意図的に水分を制限してしまう。
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口呼吸
口で呼吸する習慣(お口ポカン)がついていたり、鼻詰まりがあると、唾液が蒸発し、口が乾きやすくなります。
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お酒
お酒(アルコール)を飲むと、主に2つの理由から水分不足になりがちです。
利尿作用
お酒は利尿作用があり、飲んだ量以上の体の水分が尿として排泄されます。
例えば、ビールを1リットル飲むと、1.1リットルの水分が尿として排泄されるともいわれています。
アルコールの分解にはたくさんの水分が必要
アルコールを分解には多くの体内の水分が必要で、飲酒後は脱水になりやすいといわれています。
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マスク生活
マスク着用時は息苦しく、呼吸数が増えたり、無意識で口呼吸になっていることも。口呼吸になると唾液が蒸発し、口が乾きやすくなります。
またマスクをしていると、水分摂るときにマスクを外すのが面倒、また人前でマスクを外しにくいなど水分摂取が遅れる方もいます。
水分が不足するとどうなる?!
水分が不足して口が乾くと、唾液の分泌量が低下し、口臭・味覚障害・舌痛症・口内炎・虫歯や歯周病のリスクが高まります。
口や喉が乾いたと感じる時はすでに脱水が始まっていることも多く、口の健康を保つためにはこまめな水分摂取が大切です。
水分は1日にどれくらい必要?!
私たちは、汗や尿、便などから1日に約2.4Lの水分を排泄しているため、水分を十分に摂ることが大切です。
では、1日に水分はどれくらい飲めばいいのでしょうか。1日に必要な水分量は性別や年齢、日中の活動量、食事の内容などによって異なるため、決まった量はありません。(心不全や腎不全の場合、水分制限があることもございます。)
しかし、1日に約2.4Lの水分が排泄されることを踏まえ、欧米の研究では1日に約1.5L(1500mL)の水を飲むべきという結果もあります。
種類 | 内訳 | 量 | 合計 |
---|---|---|---|
摂取 | 食べ物に含まれる水分 | 約1.0L=1000mL | 約2.4L=2400mL |
体内でつくられる水分 | 約0.3L=300mL | ||
飲む水分 | 約1.1L=1100mL | ||
排泄 | 尿量 | 約1.5L=1500mL | 約2.4L=2400mL |
便 | 約0.1L=100mL | ||
呼吸 | 約0.3L=300mL | ||
汗 | 約0.5L=500mL |
水は1日にどれくらい飲めばいい?(目安)
1日に必要な水分摂取量は約1.5L、または体重に25〜35mlをかけ算したくらいの量を推奨する報告があります。
例)50kg × 30ml/kg=1500ml
体重約50kgの方であれば、1日におおよそ1.5L(500mlペットボトル3本分)の水分を摂る必要があります。
年齢 | 1日あたりの水分摂取量(mL) |
---|---|
22〜55歳 | 体重(kg)×35 |
55〜65歳 | 体重(kg)×30 |
65歳以上 | 体重(kg)×25 |
*ただし、日中の運動量が多い方や屋外で暑い日に行動する場合は、もっと多くの水分が必要になる場合があります。
また心不全や腎不全の方の場合には水分量が制限される場合があります。
あくまで一つの目安として、ご参考ください。
(参考)奈良県歯科医師会HP内資料より。
口が乾くとき、
注意したい飲み物
コーヒーやお酒は?
コーヒーに含まれるカフェイン、お酒に含まれるアルコールは過度に摂りすぎると、利尿作用によって水分が排泄されやすくなります。適度な量でたしなむのが良いでしょう。
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ジュースは?
糖分や添加物の入った飲料は代謝するために、多くの水分が必要になる場合があります。また炭酸や糖分は口の中が酸性になるため、過度に摂りすぎると「歯が溶ける(酸蝕歯:さんしょくし)」ことがあります。
ジュースを飲む場合は最後に水を飲み、口の中を中性に戻すのも良いでしょう。
まとめ
水分は私たち人間にとって、欠かせないものです。一方で、水分不足は自覚しにくく、口が乾く、喉が乾くと感じたときにはすでに脱水が始まっていることもあります。
口の乾燥が続くと、虫歯や歯周病、口臭、味覚障害など様々な病気につながることもあるため、日常的に水分摂取は注意が必要です。
当院では管理栄養士や大学病院出身の歯科医師が在籍し、「口が乾く(ドライマウス、口腔乾燥症)」の診療も承っております。お気軽にご相談ください。
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