女性特有の口臭の原因?!
女性ホルモンは口臭と関係ある?
周期的に分泌量が変化する女性ホルモン。実は、女性ホルモンの「エストロゲン」は唾液の分泌量や歯周病菌の繁殖と関連することが報告されています。
ここでは、女性特有の口臭の原因について、まとめてご紹介致します。
目次
女性ホルモンの変調とお口の環境の変化
女性ホルモンが減少する生理前・生理中、閉経後は唾液の量が低下し、口の中の細菌が増殖しやすくなります。またストレスを受けやすく、交感神経が高まり、唾液量が減ることもあります。
☟下の表は、横に移動(スクロール)できます。
女性ホルモンの変化 | 影響 |
---|---|
減少(生理前、生理中、閉経前後) | 唾液の量が減り、口の中の菌が増殖しやすい|舌苔がつきやすい。 |
増加(排卵期、妊娠中) | 妊娠期は女性ホルモンの量が通常の10倍以上になる。女性ホルモンをエサとする一部の歯周病菌が増殖しやすい。 |
女性に起こりやすい?!
口臭の要因
ダイエット
ダイエット(食事制限)を行うと、噛む回数が減り、唾液の量が減り、歯周病菌や虫歯菌の増殖につながります。また空腹状態が続くと、「ケトン体」という物質が体内に増加し、腐ったような臭いの息になることもあります。
妊娠中
女性ホルモンの増加で、一部の歯周病菌が増殖するため、歯茎の腫れ・出血などが起こりやすくなります。歯周病は口臭に大きな影響を与えるため、妊娠前や妊娠中の安定した時期に歯のクリーニングや定期健診を受けるのがおすすめです。
更年期
更年期、特に閉経後になると、女性ホルモンが大きく低下し、自律神経が乱れやすくなります。自律神経の乱れは唾液の量や体調の変化につながり、口臭を引き起こしやすくなります。
口臭の原因になる!
隠れた問題とは?
口臭の原因には、自覚症状のない病気が隠れていることがあります。病気による口臭を「病的口臭」と呼びます。
歯周病
歯周病は、口臭に大きな影響を与える代表的な原因です。歯周病は成人の約8割がかかっていると報告されています。しかし、歯周病は進行しても、自覚症状をないことがほとんどです。
歯と歯茎の間に繁殖した歯周病菌は悪臭性の強いガスを発生させ、ひどくなると歯茎が痩せたり、歯がグラグラして抜けてしまうこともある病気です。
虫歯
虫歯は必ず「歯が痛い・しみる」わけではなく、隠れ虫歯など自覚症状がないこともあります。穴が空いた歯に食べかすがつまる細菌が繁殖し、口臭につながります。
また虫歯が進行して神経が腐って膿がたまると、悪臭を放ちます。
舌苔
舌の上にたまった苔は舌苔(ぜったい)と呼び、食べかすや細菌の死骸、粘膜の垢などから成ります。舌苔は口臭の最大の原因の一つともいわれています。
舌苔の一部は舌ブラシで取ることもできますが、舌はとても長く、喉の奥まで続いています。舌磨きや舌苔が気になるときは、適切な舌磨きな方法で行いましょう。また舌苔がひどい場合は、ドライマウス(口が乾く)が原因のこともあります。
(関連記事)
まとめ
思春期や生理前・生理中、妊娠中、更年期など女性ホルモンの変調の時期には、女性特有の口臭が起こりやすくなります。歯磨きや舌磨きでも改善しない場合は、虫歯や歯周病、ドライマウスなどの問題が隠れていることもあります。
当院では口臭のご相談や診察、検査、治療を承っております。口臭でお悩みの場合はお気軽にご相談ください。
(関連記事)