骨粗鬆症のお薬と歯科治療
「骨粗鬆症のお薬を飲んでいると歯科治療/抜歯ができない?!」という話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。実は、骨粗鬆症のお薬と歯の治療には深い関係があるのです。
薬剤関連顎骨壊死とは?
骨粗鬆症やがんの骨転移のときに使用するお薬によって、極めて稀(0.001〜0.1%)に顎の骨が感染して壊死する病気です。
感染の原因には重度の虫歯や歯周病、歯の根の病気(根尖性歯周炎)などが挙げられます。
顎骨の壊死の予防には虫歯や歯周病の進行を未然に防ぐために、定期健診や歯のクリーニング、早期の虫歯や歯周病の治療が推奨されています。
新しい指針
2023年7月に日本口腔外科学会より、7年ぶりに新しい指針が出され、原則、抜歯のときに骨粗鬆症のお薬を中止しないことが提案されました。
注意事項
- 骨粗鬆症のお薬を飲んでいるときは、必ず歯科医師と相談しましょう。
- 口の中の汚れは顎骨壊死のリスクを高めるため、口の中を綺麗に保つことが大切です。
- 虫歯や歯周病、歯の根の病気(根尖性歯周炎)が重症化しないように、歯のクリーニングや定期健診を受けるようにしましょう。
まとめ
骨粗鬆症の方は特に口の中を清潔にし、虫歯や歯周病を悪化させないよう早期に治療することが大切です。飲んでいるお薬の種類や服用期間を含め、担当医と相談しながら、歯の治療を進めましょう。
(参考資料)
「薬剤関連顎骨壊死の病態と管理:顎骨壊死検討委員会ポジションペーパー2023」
コメント