キシリトールガムについて
虫歯予防効果は?!
キシリトールは虫歯の原因にならない甘味料として、いろいろな食品に使用されています。
特にキシリトール配合のガムは虫歯予防を期待でき、噛むことで唾液の量が増え、唾液がもつ虫歯になりにくくする作用(菌の繁殖を抑える/口の中を中和する/歯を再石灰化する作用など)を高め、約30〜80%の虫歯予防効果を発揮するともいわれています。
キシリトールとは?
白樺や樫の木を原料とし、糖アルコールという甘味料の一種で、砂糖と同程度の甘さがあります。
甘いのに虫歯にならない
キシリトールは甘いのですが、虫歯菌の栄養源にならない糖質であるため、「虫歯にならない甘味料」として知られています。
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砂糖より低カロリー
カロリーは砂糖と比べて、約25%少なく、低カロリーの甘味料として利用されています。
安全性
1975年に世界で初めて虫歯予防効果が発表されて以降、厚労省やWHO(世界保健機関)、FAO(国連食糧農業機関)などでも安全性の高いものとして評価されています。
また1997年には日本でキシリトールの食品添加が認可され、現在ではキシリトールを配合したガムの中には特定保健用食品として国から認可を受けているものもあります。
キシリトール配合の製品
キシリトールは虫歯の原因にならず、低カロリーという利点もあるため、甘味料として多くの食品に使われています。
特にガムは噛み続けることで一定時間、口の中に存在するため、キシリトールの効果を得られやすいといわれています。
キシリトールガムの効果
虫歯菌は母親から子供への感染が明らかになっているため、妊娠期間中に母親の虫歯菌の数を減らす効果が注目されています。
その他のキシリトールを含む製品
ガム以外にも子供(小児)用の歯磨き粉、マウスウォッシュに配合されているものもあります。また医薬品(錠剤やトローチ、輸液)などにも活用されています。
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(参考)
・ WHO/FAO: Diet,nutrition and the prevention of chronic diseases:report of a joint WHO/FAO expert, (WHO technical report series916). Geneva, 2003. (http://www.who.int/mediacentre/releases/2003/pr20/en). www.who.int/hpr/NPH/docs/who_fao_expert_report.pdf
・厚生労働省 e-ヘルスネット 「キシリトール」
・日本歯科医師会 「歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020」
・小児歯科学雑誌 43(1):1-11 2005 1「フッ化物配合キシリトールガムの再石灰化促進効果」
・小児歯科学雑誌 44(2):218 2006「妊娠期からのキシリトール摂取がう蝕原性菌の 母子伝播およびう蝕発症に及ぼす影響」
・日本口腔保健学雑誌 第10巻 第1号:25-33(2020) 「う蝕原菌および歯周病原菌の生育に対する糖アルコールの影響について」