歯・歯茎、骨の原料となる栄養素!
ビタミンCについて
ビタミンCは歯茎や骨、歯(象牙質)、血管の壁(体の約30%を占める)をつくるのに必要不可欠な栄養素です。水に溶けやすい性質(水溶性)のビタミンで、アスコルビン酸とも呼ばれています。
ここでは、口の健康に深く関わるビタミンCについて、解説致します。
目次
働き
歯、歯茎、骨の健康を助ける
ビタミンCは歯(象牙質)や歯茎、歯を支える骨、血管の基盤となるコラーゲンをつくるのに役立っています。
免疫力を高める
体内に侵入してきた菌やウイルスと戦う白血球の機能を強化し、免疫力を高める働きがあります。
抗酸化作用
抗酸化作用とは活性酸素(*)を抑える働きで、老化やがん、免疫力の低下を防ぎます。抗酸化作用はビタミンCのほか、ビタミンAやEにもあり、まとめて抗酸化ビタミン・ビタミンACE(エース)とも呼ばれています。
*活性酸素とは
「活性酸素」は体内に取り込まれた酸素の一部(数%)が活性化したもので、免疫機能などの役割を果たしています。
しかし、活性酸素が過剰につくられると、細胞や組織を傷つけ、がんや生活習慣病、歯周病の一因になると考えられています。
歯茎を強化したり、歯周病(歯槽膿漏)で炎症を起こした組織の修復を促す働きがあります。
抗酸化作用のあるビタミンEのほか、ビタミンAやCが挙げられ、まとめて抗酸化ビタミン、ビタミンACE(エース)とも呼ばれています。
ビタミンCが不足するとどうなる?
ビタミンCが不足すると、歯茎の抵抗力が低下し、歯茎の腫れや出血、歯のぐらつきが起きやすくなります。
ビタミンCが不足しがちな生活
炭水化物やタンパク質中心の生活
ビタミンCは野菜や果物に多く含まれているため、意識的に摂ることが勧められます。
ビタミンCを豊富に含む食品
野菜や柑橘類
ビタミンCを多く含む食品にはブロッコリー、パプリカ、芽キャベツ、オレンジ、レモン、イチゴ、キウイフルーツなどがあります。
ビタミンCを摂るときの工夫
生のまま、汁物、スープ類
ビタミンCは水に溶けやすい/光や空気などで分解されやすいという非常に不安定な特徴があり、調理や加工の段階で失われやすいとされています。
そのため、サラダのように生で摂ったり、汁物やスープ類のようにすることで溶け出したビタミンCを無駄にすることなく摂ることができます。
一緒に摂りたい栄養素は?
鉄分
ビタミンCは鉄分の吸収率を高める働きがあるため、一緒に摂るのがおすすめです。
例えば、
- ほうれん草のお浸しに柚子を搾る。
- 肉や魚料理にレモンを搾る。
- 肉あるいは魚料理の後に、柑橘系の果物を摂る。
ビタミンE
ビタミンCはビタミンEの抗酸化作用の持続性を高めてくれる働きがあります。
(関連記事)
摂りすぎた場合に起きる症状
通常は不足しがちな栄養素であり、また水に溶けやすいビタミンであるため、過剰摂取の心配はありません。
ただし、サプリメントの不適切な使用方法などで一度に摂りすぎた場合は、下痢や腹痛、吐き気などが起こる場合があります。
まとめ
ビタミンCは歯茎や歯、骨などの土台となる重要な栄養素です。また口の健康はビタミンCの他にも、ビタミンAやB、亜鉛なども大きな役割を果たしています。
当院では管理栄養士が在籍し、予防や治療だけでなく、栄養指導も承っておりますので、お気軽にご相談ください。
(関連記事)