歯磨き粉 Q&A
目次
- 1 Q. 「化粧品」と「医薬部外品」に分類される歯磨き粉は何が違うのですか?
- 2 Q. 研磨剤は入ってない歯磨き粉の方が良いですか?
- 3 Q. 研磨剤は歯を傷つけますか?
- 4 Q. ホワイトニングを謳っている歯磨き粉は、歯科医院で行う「ホワイトニング」と同様の成分や効果がありますか?
- 5 Q. インプラントをしていますが、フッ素配合の歯磨き粉を使っても良いですか?
- 6 Q. 虫歯になりやすいのですが、歯磨きの仕方や歯磨き粉が悪いのでしょうか?
- 7 Q. 市販の歯磨き粉と歯科医院で取り扱っている歯磨き粉の違いは何ですか?
- 8 Q. 海外製の歯磨きを使っても良いですか?
- 9 Q. マウスウォッシュ(うがい薬)も歯磨き粉と併用して良いですか?
Q. 「化粧品」と「医薬部外品」に分類される歯磨き粉は何が違うのですか?
A. 「化粧品」の歯磨き粉は「薬用成分」が含まれませんが、「医薬部外品」の歯磨き粉には「薬用成分」が配合されています。
一般的に市販の歯磨き粉の多くは「医薬部外品」に該当し、「薬用成分」によって製品ごとに期待できる効果が異なります。
「薬用成分」には歯肉炎や歯周病、虫歯の予防、口臭の発生の防止、歯がしみるのを防ぐ働きなど様々なものがあります。
Q. 研磨剤は入ってない歯磨き粉の方が良いですか?
A. 状況によります。歯茎の炎症が強い、歯の中身が露出しているなどの特別な状況の場合には刺激を避けるために、研磨剤無配合や低研磨のものが有効なときがあります。
一方で、研磨剤が配合されていない場合、汚れを十分に落としきれず、歯の状態が悪化する場合もあります。
Q. 研磨剤は歯を傷つけますか?
A. 1995年に歯磨き粉の安全性に関する国際的な基準(「RDA」値<250)が設定され、国内の歯磨き粉はこの基準を満たしているため、普通の歯磨きでは歯を傷つけるような問題はないといわれています。
ちなみに、歯ブラシの硬さや歯磨きの力加減の方が歯への傷(磨耗)と深い関わりがあることが論文で報告されています。
Q. ホワイトニングを謳っている歯磨き粉は、歯科医院で行う「ホワイトニング」と同様の成分や効果がありますか?
A. 日本において、ホワイトニング剤に含まれる過酸化物(過酸化水素、過酸化尿素)と同様の成分は歯磨き粉に配合されておらず、また認められていません。
歯磨き粉は「化粧品」、「医薬部外品」の分類に関わらず、汚れをとる働きがあるため、「歯を白くする」という表記が認められていますが、いわゆる「ホワイトニング」とは成分も効果も全く異なります。
Q. インプラントをしていますが、フッ素配合の歯磨き粉を使っても良いですか?
A. 現在、口腔衛生学会等の専門機関はインプラントの患者さんにもフッ素配合の歯磨きの使用を推奨しております。
Q. 虫歯になりやすいのですが、歯磨きの仕方や歯磨き粉が悪いのでしょうか?
A. 虫歯の原因は歯磨きの仕方のほか、歯の質や唾液の質・量、食習慣、食べ方などがあり、虫歯にならないようにするためには歯磨きはもちろん、甘い食べ物や飲み物の摂りすぎ、だらだら食べを避けることも大切です。
またフッ素配合の歯磨き粉を使って、フッ素の虫歯予防効果もうまく利用していきましょう。
Q. 市販の歯磨き粉と歯科医院で取り扱っている歯磨き粉の違いは何ですか?
A. 「一般市販品」は口の中の状況を考慮せずに購入されるのに対し、「歯科医院取扱品」は口の中の状況を知っていただいた上で、歯科医師や歯科衛生士の指導を受けながら、自分に合ったものを選べることに大きな利点があります。
Q. 海外製の歯磨きを使っても良いですか?
A. 製品により成分が異なるため、一概に申し上げられません。ただ、日本では認められていない成分が含まれる場合もあるため、使用する場合には十分な注意が必要です。
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Q. マウスウォッシュ(うがい薬)も歯磨き粉と併用して良いですか?
A. 特に虫歯や歯周病の危険性(リスク)が高い方の場合には、異なる成分を含む歯磨き粉とマウスウォッシュを併用することで、より高い予防効果を期待できます。