歯のホワイトニング Q&A

目次

Q. ホワイトニングをすると、歯に悪影響はありますか?

A. 通常の用法・用量で使用する場合、歯に悪影響(ダメージ)はありません。

薬剤の刺激により、ホワイトニング後に歯がしみる場合がありますが、一時的な症状であることがほとんどで、歯を「壊す」・「傷つける」ような変化ではありません。

Q. どこまで白くなりますか?

A. 歯の白さを評価する基準があり、基準内で2〜4段階ほど白くなる場合が多いとされています。

ただし、個人ごとに本来の歯の白さ、歯の変色の原因や歯の厚みなどに差があるため、白くなるまでに要するホワイトニングの回数等は個人によって異なります。

Q. ホワイトニングの効果はどのくらいで現れますか?

A. オフィスホワイトニングは多くの場合、1回の施術で白さを実感しやすい方法です。またホームホワイトニングの場合はオフィスホワイトニングより薬剤濃度が低く、ゆっくりと白くなるため、2週間程度といわれています。

ただし、元の歯の色や変色・着色の原因によって異なります。

ホワイトニングの効果

Q. ホワイトニングの効果はどのくらい持続しますか?

A. オフィスホワイトニングでおおよそ3〜6ヶ月、ホームホワイトニングでおおよそ1年間といわれています。

ただし、歯磨きの回数や食習慣等によって大きく変化するため、目安としてお考えください。

Q. ホワイトニングの効果を持続させるコツはありますか?

A. 白い歯を長く保つには次のようなコツがあります。

  • 定期的に歯科医院でクリーニング(PMTC)で色素を落とす

歯についた汚れや着色は時間が経つにつれ、取りづらくなります。定期的に健診や歯のクリーニングをすることで、白く綺麗な歯を保ちやすく、虫歯や歯周病、口臭の予防にもつながります。

  • 飲食後の歯磨き・うがい

色素の濃い食事(コーヒーや赤ワイン、ケチャップ等)をよくとる場合、歯に色素が着きやすくなります。食後に早めに歯磨きをしたり、水でゆすぐ・ガムを噛んで唾液を出すなどの工夫をしてみるのも良いでしょう。

歯の着色汚れ・ステイン

  • タッチアップホワイトニング

ホワイトニングの効果がなくなり始めた頃に、再度ホワイトニングを行う方法です。色の後戻りをする前にホワイトニングを行うことで、白さを長持ちできます。

Q. 食事など日常生活の制限はありますか?

A. ホワイトニング直後は、色素の濃い食事は避けましょう。

例:コーヒーやお茶類(ウーロン茶、紅茶など)、赤ワイン、ケチャップ、ソース、コーラなど。

Q. つめもの・かぶせものも白くなりますか?

A. ホワイトニング剤は天然の歯に作用するため、つめものやかぶせものなどの人工の歯はホワイトニングをしても白くなりません。

Q. 虫歯や歯周病があっても、ホワイトニングはできますか?

A. 状況によって異なり、事前に治療を行う方が良いこともあります。

  1. 大きな虫歯がある場合、ホワイトニング後に歯がしみる可能性があります。
  2. 歯周病で歯石や汚れがついている場合、ホワイトニングの効果を十分に得られない場合があります。
  3. 詰め物や被せ物のやり変えを予定している場合には、色合わせの問題からホワイトニングを先に行う方が良いこともあります。

ご不明な点がございましたら、お気軽に担当医にご相談ください。

Q. 子供でもホワイトニングはできますか?

A. 明らかな年齢制限はございませんが、乳歯や幼若永久歯(生えてから数年未満)には使用できません。

そのため、ホワイトニングはおおよそ18歳以降から可能とされています。

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子供の永久歯(幼若永久歯)

神奈川県小児歯科相談医

Q. ホワイトニングができない・やめておいた方が良い場合はありますか?

A. 以下に該当する方はホワイトニングは避けましょう。

・妊娠中の方

・無カタラーゼ症の方

・光線過敏症、光線アレルギーの方

・気管支炎や喘息の方

・メタクリレート系ポリマー、メタクリレート系モノマー、エタノールに対して、発疹や皮膚炎が出たことのある方

その他、

歯の着色や変色の原因、もともと歯の色にムラがある方は事前に歯医者さんとよく相談することをおすすめします。

Q. ホワイトニングの効果は人によって異なりますか?

A. 変色の原因や食習慣、歯の厚みなど様々な問題により、個人差が発生します。

効果の出やすさ

歯の色が暖色系(赤、オレンジ、黄色に近い色)の歯の場合にはホワイトニングの効果が出やすいといわれています。

一方で、寒色系(黒、グレー、青に近い色)の歯の場合にはホワイトニングの効果が出にくい場合があり、変色・着色の原因を診断してもらう方が良いでしょう。

歯の変色・着色

Q. ホワイトニング後にしみることがあると聞きましたが、防ぐ方法はありますか?

A. ホワイトニング後は一時的にしみる(知覚過敏)場合もあり、ほとんどは数時間あるいは数日で改善します。

ホワイトニング後の知覚過敏は必ず出るわけではありません。ただ、歯の薄さ(すり減り)、歯茎の下がり、虫歯の有無、ホワイトニングの回数やホワイトニング剤の濃度などの影響で、歯がしみることもございます。

状況によってはホワイトニング前後に必要な処置もあるため、担当医と相談しながら進めましょう。

ホワイトニングと知覚過敏

知覚過敏に役立つ歯磨き粉

知覚過敏の治療

Q. ホワイトニングにはいろいろな種類があると聞きましたが、どれがオススメですか?

A. オフィスホワイトニングは「早く白くしたい」方におすすめで、ホームホワイトニングは「自宅に好きな時間で進めたい」、「価格を抑えたい」、「効果を長持ちさせたい」方などにおすすめです。また双方には、以下の違いがございます。

☟下の表は、横に移動(スクロール)できます。

種類 利点 欠点 価格(税込)
ホームホワイトニング
  • 自宅でできる。
  • 白さが長持ちしやすい。
  • 自然な仕上がりになりやすい。
  • 自分で行う手間がある。
1,5000円
オフィスホワイトニング
  • 短期間で白くできる。
  • 自分で行う手間がない。
  • 特定の歯や歯の一部にも適用可能。
  • ホームホワイトニングと比べ、白さは長持ちしにくい。
  • 価格がホームホワイトニングより高い。
30,000円

また「早く白くしたい」、「効果も長持ちさせたい」場合には、オフィスホワイトニング後にホームホワイトニングを行う(デュアルホワイトニング)方法もございます。

ホームホワイトニング

オフィスホワイトニング

Q. マウスピース装着時(ホームホワイトニング)はじっとしておいた方が良いですか?

A. マウスピース装着時に会話をしたり、動画を見て過ごすなど通常の動作は問題ありません。

Q. ホワイトニングでは何の薬剤を使い、なぜ白くなるのですか?

A. ホワイトニング剤の主成分は過酸化物(過酸化水素、過酸化尿素)という物質で、変色の原因となる色素を分解することで、歯が白くなります。

また過酸化水素は虫歯菌や歯周病菌に対する殺菌作用があるため、虫歯や歯周病の予防(「ホワイトニングプリベンション」)としても注目されています。

Q. 歯科医院で行うホワイトニングとセルフホワイトニング、エステサロンなどで行うものは何が違うのですか?

A. まず、ホワイトニング効果が証明されているホワイトニング剤(過酸化物を含む)は「医薬品医療機器等法」上で「高度管理医療機器(クラスIII)」に分類され、歯科医師または歯科衛生士の資格を持つ者以外の者が他人に施術することはできないため、原則は歯科医院で扱われます。

「セルフホワイトニング」、「医療機関以外の場所(エステサロン等)でのホワイトニング」は以下参照。

セルフホワイトニング

スタッフが施術せずにホワイトニング剤を自分で使う「セルフホワイトニング」は低価格でできる反面、歯科医師の診断を受けてないため、歯の変色・着色の原因によっては効果が期待できず、また事故が起きても自己責任になります。

医療機関以外(エステサロン等)

医薬部外品や化粧品に属する製品を使用する方法と推察され、科学的な効果は不明なため、日本歯科審美学会は推奨しないことを明言しています。店内で自分で行う場合には、上記「セルフホワイトニング」と同様の問題が発生します。

Q. 市販のホワイトニング用歯磨き粉は、歯科医院で行う「ホワイトニング」と同じ効果を期待できますか?

A. 両者は別の効果になりますが、歯磨き粉には歯の表面の汚れを落とす/着きにくくする働きがあるため、ホワイトニング後の歯の白さを保つことが期待できます。

成分は別物

歯科医院で行う「ホワイトニング」は過酸化物という成分を含むホワイトニング剤を使用していますが、日本ではホワイトニング剤と同濃度の過酸化物を歯磨き粉に配合することは法律上認められていません。

日本のホワイトニング用歯磨き粉も過酸化物は含まれず、歯科医院で行う「ホワイトニング」とは成分も効果も異なります。ただ、多くの歯磨き粉は歯の汚れや着色を落とす、着きにくくする働きがあるため、法律上、「歯を白くする」という表記が可能になっています。

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歯磨き粉の成分と効能

Q. 歯医者さんでやるホワイトニングで使う光は紫外線ですか?

A. いいえ、ホワイトニングの光は紫外線ではなく、安全な波長域の光です。

(詳細)

歯医者さんでやるホワイトニング(オフィスホワイトニング)では、薬剤を塗布した歯に青い光を当て、歯を白くする効果を手助けしています。

光は波長によって種類があり、紫外線は100〜380nmのものを指します。一方で、ホワイトニングの青い光は400〜500nmの波長で、安全な光を使用します。

 ホワイトニングの光で日焼けする?!

ホワイトニングの光は紫外線ではないため、日焼けを起こす心配はほぼないといわれています。

ただし、光線アレルギー(紫外線アレルギー)のある方は、光を使うホワイトニング(オフィスホワイトニング)は避けることをおすすめします。

光を使わないホームホワイトニングを検討する方が良いでしょう。

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