高血圧の基準が変わった⁉️
歯科との関連は❓
令和6年度から血圧の基準が変わったと話題になりました。
日本高血圧学会によると、高血圧の診断基準に変わりはなく、特定健診(いわゆるメタボ健診)で用いられる受診勧奨基準が細分化されています。
ここでは正しく理解するために、高血圧の基準をわかりやすく、ご紹介致します。
高血圧の診断基準は?
日本高血圧学会のガイドラインによると、高血圧の診断基準は以下の通りです。
*高血圧は140/90mmHg以上とされ、さらにI〜III度の3段階に分けられています。
分類 | 診療室血圧 | 家庭血圧 | ||
---|---|---|---|---|
収縮期 | 拡張期 | 収縮期 | 拡張期 | |
正常血圧 | <120 かつ <80 | <115 かつ <75 | ||
正常高値血圧 | 120〜129 かつ <80 | 115〜124 かつ <75 | ||
高値血圧 | 130〜139 かつ/または 80〜89 | 125〜134 かつ/または 75〜84 | ||
I度高血圧 | 140〜159 かつ/または 90〜99 | 135〜144 かつ/または 85〜89 | ||
II度高血圧 | 160〜179 かつ/または 100〜109 | 145〜159 かつ/または 90〜99 | ||
III度高血圧 | ≥180 かつ/または ≥110 | ≥160 かつ/または ≥100 | ||
(孤立性) 収縮期高血圧 |
≥140 かつ/または <90 | ≥130 かつ/または <85 |
受診勧奨基準とは?
受診勧奨基準とは、医科のクリニックや病院への受診が勧められる判定値で、以下のようになっています。
- 収縮期:160mmHg以上 または 拡張期:100mmHg以上 (II度以上の高血圧)→「すぐに医療機関の受診を」
- 収縮期:140mmHg以上160mmHg未満 または 拡張期:90mmHg以上100mmHg未満 →「生活習慣を改善する努力をした上で、数値 が改善しないなら医療機関の受診を」
歯科との関連は?
歯周病になりやすい
高血圧の薬の種類(カルシウム拮抗薬)によっては、歯肉増殖をきたし、歯周病のリスクが増加することがあります。
またII度以上の高血圧症(160mmHg以上)の方は、健常者より約1.5倍歯周病にかかりやすいと報告されています。
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口が乾きやすい(ドライマウス)
唾液は口の中の汚れを洗い流したり、細菌の繁殖を抑える働きがあります。
高血圧の薬のうち、カルシウム拮抗薬や利尿剤は「口が乾く」副作用があり、虫歯や歯周病、口臭、舌の痛み、口内炎などのリスクが高まります。また食べ物を飲み込みにくくなったり、味がわからない(味覚障害)になることもあります。
高血圧症も歯周病も気付きにくい?!
高血圧症も歯周病も自覚症状はほぼなく、気付かぬうちに進行し、脳卒中や心臓病など命に関わる病気の引き金になることがあります。
知らず知らずのうちに重症化する前に、まずは定期健診で歯や歯茎のチェックをしてもらうのが良いでしょう。
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