顎関節症や歯ぎしりの治療
ボツリヌス療法とは?保険適用は?!
ボツリヌス療法はボツリヌストキシンを注射して筋肉の緊張をほぐし、歯ぎしりや食いしばり、顎関節症などを改善させる治療法です。ボツリヌストキシンはボトックスなどの薬剤に含まれ、ボトックス治療ともいわれています。
医科では、脳卒中などの後遺症による筋肉の緊張やけいれん、しわ取りなどにも活用されています。
目次
ボツリヌス療法とは?
ボツリヌストキシンを含む薬剤を顎の筋肉に注射して、筋肉の緊張やこわばりを改善する治療方法です。筋肉の緊張を緩め、歯ぎしりや噛み締め、食いしばり、歯や顎への負担を軽減します。
治療
問診、診察
問診や顎、歯の状況などを診察させて頂きます。
ボツリヌス注射
噛み締めたときに膨らむ顎のエラの筋肉に、極細の針でボツリヌス注射を行います。施術時間は数分ほどで完了します。
効果
ボツリヌス療法は顎の筋肉をほぐすことで、次の問題の改善に役立ちます。
- 歯ぎしり、噛み締め、食いしばり
- 筋肉の緊張を伴う顎関節症(顎の痛みや違和感)
また噛む筋肉を和らげることで、
- 歯周病の悪化
- 詰め物や被せ物の破損
- 歯の破折
- 歯の痛み
などの予防効果が期待されます。
(なお、ボツリヌス療法は美容領域で、エラの筋肉の収縮を抑えて、小顔効果につなげることから、エラボトックス治療ともいわれています。)
効果は出るのはいつ?持続期間は?
ボツリヌス療法の効果は施術後早くて2〜3日後、平均すると7〜10日後に出てきます。なお、効果は3〜6ヶ月くらいほどで消失していきます。
効果を持続させる場合には、3〜5ヶ月ごとに再度施術が必要ですが、繰り返すと施術の間隔は長く延びたり、施術が不要になることもあります。
適応にならない方
- 15歳未満
- 妊娠中(妊娠を予定している方)、授乳中の方
- 重症筋無力症
- 筋萎縮性側索硬化症
注意点
施術部位(エラの筋肉)に対して、以下の点に注意しましょう。
- マッサージは控える。
- むやみに温めない。
メリット
- 噛む筋肉の緊張を緩めるため、マウスピース治療と比べ、歯ぎしりや噛み締め、食いしばりへの効果が高い。
- 治療時間が短い。
デメリット
- 保険適用外の治療であり、費用がかかります。
- 効果は永久的に持続するものではありません。
- 注射した部分に一時的な痛みや腫れ、出血を伴うことがございます。
治療費用
ボツリヌス療法は保険適用外で、1回35,000円となります。
他の治療との併用は?
希望される場合にはボツリヌス療法と併せて、マウスピース治療や理学療法を併用することもできます。
まとめ
ボツリヌス療法はエラ部分の筋肉に注射をして、筋肉をほぐす治療です。マウスピース治療と比べ、歯ぎしりや噛み締めなどへの効果が高いことが特徴です。
当院には大学病院口腔外科勤務歴のある歯科医師が在籍しております。またボツリヌス療法の相談のみの診察も承っております。ご不明な点等ございましたら、お気軽にご相談ください。
(厚生労働省のガイドラインに沿った説明)施術名:ボツリヌス療法 施術の説明:神経からアセチルコリンが出るのを抑え、過度な筋肉の動きを和らげ、歯ぎしりや噛み締め、食いしばり、顎関節症の症状を改善します。 施術の副作用(リスク):疼痛・腫れ・内出血・アレルギー・表情に違和感を生じる可能性があります。顎の筋肉が一時的に重くだるく感じることがあります。 施術の価格:35,000円