スポーツマウスピース(マウスガード)Q&A

ここでは、スポーツ用マウスピース(マウスガード)に関するよくある質問を、まとめて解説しております。

ご不明な点等ございましたら、お気軽にご相談ください。

歯のキャラクター

 

目次

Q. スポーツ用マウスピースとは何ですか?

A. スポーツ用マウスピース(マウスガード)は、スポーツ中に起きる衝撃から歯や顎、粘膜を守るための保護装置です。

Q. スポーツ用マウスピースにはどのような効果がありますか?

A. スポーツ中に発生する歯や顎のケガを約4〜5割減少させると報告されています。

Q. スポーツ用マウスピースの値段(費用)はおいくらですか?また通院回数や期間はどれくらいですか?

A. 種類別に値段や期間は以下の通りです。通院回数は最短2回(初回に歯型取り、2回目でマウスピースお渡し)です。

種類 値段 期間
1層構造(最も標準的な種類) 6,000円 約1週間
2層構造(本格的にスポーツされている方やプロ選手向け) 25,000円 約2週間
3層構造(激しい接触が多い競技のプロ選手向け) 45,000円 約2週間

Q. スポーツ用マウスピースにはどのような種類がありますか?

A. スポーツ用マウスピースは大きく分け、歯医者さんで作る「オーダーメイド・マウスピース」と市販の既製品の「マウスフォームド・マウスピース」があります。

また「オーダーメイド・マウスピース」には通常の「一層構造」、さらにはプロ用の「二層構造」あるいは「三層以上構造」があり、高い衝撃吸収性を有します。

種類 構造 特徴
オーダーメイド・マウスピース

(歯医者さんで作る)

  • 1層構造(単一の材質)
  • 2層構造(EVAラミネート型)
  • 3層構造(ハード&スペース型)
  • 自分の歯に合う。
  • 調整可能
マウスフォームド・マウスピース

(市販の既製品)

お湯で軟らかくして変形させるタイプ
  • 外傷の予防効果が低い。
  • 歯並びや噛み合わせに悪影響を与えることがある。
  • 既製品のため適合が悪い。外れやすい。
  • 使用時にお湯が必要。

(詳細記事)

スポーツ用マウスピースの種類

Q. スポーツ用マウスガードの材質(素材)は何ですか?

A. EVA(エチルビニルアセテート)やPO(ポリオレフィン)という材質が日本スポーツ歯科医学会より推奨されています。

EVAやポリオレフィンには安全性が高く、耐衝撃性、耐熱性、防湿性に優れているという特徴があります。

Q. スポーツ用マウスピースは保険適用ですか?

A. 残念ながら、スポーツ用マウスピースは保険適用外(自由診療)です。保険適用治療の対象範囲は厚生労働省によって定められており、歯ぎしりや顎関節症用のマウスピースは保険適用になります。

Q. 保険適用のマウスピースをスポーツ用として代用できますか?

A. 保険適用のマウスピース(歯ぎしりあるいは顎関節症用)はスポーツ用マウスピースと厚みが異なるため、衝撃吸収効果は期待できせん。また材質自体が異なる場合もあります。

種類 厚み
スポーツ用 3〜4mm
歯ぎしり・顎関節症用 1.5mm前後

*スポーツ用マウスピースに必要な厚み(3〜4mm)は、多くの研究から裏付けられています。

Q. スポーツをするときは、マウスピースを着けたほうが良いですか?

A. 特に人やボール、道具とぶつかる危険のある競技では、マウスガードを着けることで安全にスポーツを行うことができます。

また近年、マウスガードの着用を義務化、推奨する競技も増加しております。

Q. 子供向けのスポーツ用マウスピースは作ってもらうことはできますか?

A. スポーツ用マウスピースは、歯の生え変わりや顎の成長途中のお子様にも作成可能で、安全にスポーツをする手助けになります。

Q. 歯列矯正治療中でも、スポーツ用マウスピースは作れますか?

A. はい、矯正器具が入っていても問題なく、スポーツ用マウスピースは作成できます。矯正器具がついている場合にはケガをしやすいため、スポーツマウスピースの着用が推奨されています。

Q. スポーツ用マウスピースは上と下のどちらの歯に着けるのですか?

A. スポーツ用マウスピースは、基本的に上の歯を覆うように作成します。

ただし、プロボクシングなど一部の競技では、上下一体型のマウスピースを作ることもあります。

Q. スポーツ用マウスピースを着けたまま、しゃべることはできますか?

A. ほとんどの場合、問題なくしゃべることはできます。ご自宅にいるときなどに装着して、しゃべる練習をするのも良いでしょう。慣れない場合には調整可能ですので、ご相談ください。

Q. スポーツ用マウスピースは慣れますか?

A. ほとんどの場合、慣れて問題なく使用できます。気になる場合には、普段の練習時から使っていくと慣れやすいです。

また嘔吐反射の強い方(吐き気が出やすい、えずきやすい)や慣れない場合は調整可能ですので、ご相談ください。

Q. スポーツマウスピースを薄く仕上げてもらえますか?

A. はい、可能です。

スポーツ用マウスピースは衝撃吸収のために、通常3〜4mmの厚みが必要といわれています。

3〜4mm未満の薄さの場合、衝撃吸収能は低下しますが、競技種目やポジション、個人の特性(吐き気が出やすい)を考慮して、希望に応じてお作りすることも可能ですので、お気軽にご相談ください。

Q. スポーツ用マウスピースを着けたまま、飲み物を飲んでも良いですか?

A. スポーツ用マウスピースを着けたまま、水分補給はできます。ただし、水やお茶などが推奨されます。

砂糖を含む飲み物(スポーツドリンク等)で水分補給するときには、虫歯を加速させないように、次の点に注意しましょう。

  • スポーツ用マウスピースをつけたまま、スポーツドリンクやジュースを飲むのは避けましょう。
  • スポーツドリンクやジュースを飲んだ後、そのままの口にスポーツ用マウスピースをつけるのは避けましょう。

スポーツドリンクと虫歯

Q. 特にどのような競技の時に、スポーツマウスピースを着けると良いですか?

A. 特に相手選手やボールとぶつかったり、転倒する確率の高い競技種目(以下参照)で、スポーツ用マウスピース着用が義務化あるいは推奨されています。

スポーツ庁の資料発表によると、スポーツ中の歯のケガが多い競技として、球技系競技種目である野球が最多で、次いでバスケットボール、サッカー、ソフトボール、バレーボールなどが挙げられています。

競技種目 マウスガード着用義務の有無
  • ボクシング
  • キックボクシング
  • 空手
  • ラグビーフットボール
  • アメリカンフットボール
  • ラクロス
  • ホッケー
  • インラインホッケー
  • テコンドー
  • 総合格闘技
  • アイスホッケー(U-20男子:義務(条件付き)、成人女子:推奨)
義務
  • モーターバイク(ロードレース、モトクロス、トライアル、エンデューロ、スーパーモト、モタード)
推奨
  • バスケットボール
  • 高校野球
  • 柔道
  • ハンドボール
許可

*2022年12月現在。ただし、スポーツ団体によって異なり、マウスピース着用の推奨状況も更新されることがあります。

Q. スポーツ用マウスピースの寿命はどれくらいですか?

A. マウスピースは繰り返しの使用によって、わずかに変形し、徐々に適合が悪くなるため、日本スポーツ歯科医学会によると、1年に1度程度の作り替えが推奨されています。

ただし、マウスピースの消耗や劣化は、使用頻度や噛み締める力によって異なるため、定期健診の際に、口や歯の状況と併せて点検してもらうのが良いでしょう。

Q. マウスピースはお湯で洗っても良いですか?

A. マウスピースは熱に弱いため、水で洗うのがおすすめで、熱湯消毒や煮沸消毒はできません。

スポーツ用マウスピースの洗浄方法・取り扱い

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