歯磨き粉の分類

歯磨き粉には成分や種類の異なる多くの製品があります。自分に合うものを選ぶことで、より健康できれいな歯を保ちやすくなります。

ここでは、歯磨き粉の「成分について」や「成分別の分類」などを解説します。

成分について

歯磨き粉の成分は、「基本成分」と「薬用成分」に分けられます。

基本成分」は、歯の汚れを効率良く落とすことや使用感を良くすることなどを目的とした歯磨き粉の基礎となる成分です。

薬用成分」は、おくちの健康の維持や予防を目的とした薬効をもつ成分です。

(関連記事)

歯磨き粉の成分と効能

分類(化粧品、医薬部外品)

日本では歯磨き粉は法律上、「化粧品」と「医薬部外品」に分けられます。歯磨き粉の多くは「医薬部外品」に該当します。

分類 「成分」の種類 特徴
化粧品 基本成分 歯磨きで汚れを落とし、歯をきれいにします。
医薬部外品 基本成分薬用成分

上記に加え、化粧品には含まれない「薬用成分」の効果が期待できます。

*その他、「第3類医薬品」に分類される歯磨き粉の種類もあります。歯肉炎や歯周病などの症状を和らげることを目的とする製品とされています。

「化粧品」の歯磨き粉

「基本成分」でつくられており、「薬用成分」は含みません。歯の汚れを落とすことを目的としています。製造・販売する上で、都道府県知事への届出が必要になっています。

効能

効能について、以下の表示をすることが許されています。

  • 虫歯を防ぐ
  • 歯を白くする
  • 歯垢を除去する
  • 歯のやにをとる
  • 歯石の沈着を防ぐ
  • 口中を浄化する
  • 口臭を防ぐ

「医薬部外品」の歯磨き粉

「基本成分」に加えて、「薬用成分」を1つ以上配合しています。配合された「薬用成分」により、“歯周病の予防”や“歯肉炎の予防”、“むし歯を防ぐ”など、「化粧品」の歯磨き粉にはない効果が付け加えられています。

製造・販売する上で、厚生労働大臣や都道府県知事の承認、許可が必要になっています。

効能

含まれる薬用成分によって、以下の表示をすることが許されています。

  • 「むし歯を防ぐ」、「むし歯の発生及び進行の予防」
  • 歯周炎(歯槽膿漏)の予防
  • 歯肉(齦)炎の予防
  • 歯がしみるのを防ぐ
  • 口臭又はその発生を防ぐ
  • タバコのやにの除去
  • 歯を白くする
  • 口中を浄化する
  • 口中を爽快にする
  • 歯石の沈着を防ぐ

タイプ(ペースト、ジェル、泡)

ペーストタイプが主流で、ジェル、泡(フォーム)タイプの3種類に大別できます。

着色汚れの落としやすさや細部への行き渡りやすさ、適度なフッ素の残りやすさなどの面で、それぞれに特徴があります。

剤型(タイプ) 利点 欠点
ペースト
  • 適度な粘りがあって歯磨き粉が歯や歯ブラシに適度にとどまりやすい
  • 泡立ちやすい
  • 清掃剤(基本成分)配合により着色汚れを除去しやすい
  • 他のタイプに比べ、粘りがあるため、そそぐ・吐き出すのにやや苦労する。
  • 泡立ちにより、満足感が得られやすく、歯磨きの時間が短くなってしまうことがある。

 

ジェル
  • ペーストより粘りが少なく、歯の溝や歯の間などの細かい部分まで行き渡りやすい
  • ペーストに比べて粘りが少ないため、ゆすぐのが難しい方にも適応しやすい

 

  • 着色汚れが落ちづらい
  • ペーストより流れやすいため、歯や歯ブラシにとどまりづらい
泡(フォーム)
  • 唾液中にフッ素が適度に残るため、フッ素の持続的な効果が得られやすい
  • 泡がおくちの中で素早く拡散しやすく、歯の溝や歯の間など細かい部分まで行き渡りやすい
  • ペーストに比べて粘りが少ないため、ゆすぐのが難しい方にも適応しやすい
  • 着色汚れが落ちづらい

(関連記事)

 

 

error: Content is protected !!
\ 相談のみでも構いません /
相談する(お問い合わせ先)
\ 相談のみでも構いません /
相談する(お問い合わせ先)